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紳堂助教授の帝都怪異考 三 狐猫篇/エドワード・スミス(著) 読了

紳堂助教授の帝都怪異考三 狐猫篇/エドワード・スミス(著)2巻は物足りなさがありましたが、
3巻はとてもおもしろかった。
アキヲが色々なことを知っていって、
手記に心がにじみ出てるのがよかった。
そして、事件の裏には紳堂とは別の魔道の者の影が。
悪意によってアキヲの周りは騒がしくなる。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
最初の事件は美作の従妹である美冬を襲った怪異。
狐に憑かれ、彼女は夜な夜なうなされることとなる。
不自然なその怪異の裏にはある女性が関わっていたわけですが、
それは最後の話に繋がっていく。

美冬の美作への態度を嫌っているものだと思っていたアキヲですが、
この一件で違うんだとようやく気付くことに。
人への愛情の形は決して一つではないということを知り、
自分の紳堂への気持ちも、もしかして、と思うように。

でまぁ、二人の距離はこの一件で少し近づくことになったわけですが、
まだまだ先は長そうですよね^^;

てっきり、大事な人だと言うのかと思ってたけど、
家族、だとはねぇ。
それはそれでいいですけどね。
従妹だから、家族じゃなくてもうちょっと踏み込む言葉を選ばせてあげて欲しかったねぇ。

二つ目は最初の事件の中でアキヲが見かけていた2巻で出てきた梅子の話。
王子稲荷で見かけた殿方を探してほしいという依頼だった。
そこには越えられない大きな壁が。
身分の違いだと思っていたアキヲですが、
相手は人ではなかった。
王子稲荷の神格、狐だった。
別れになってしまったわけですが、最後にきっちりと話せたことで、
少しだけ気持ちの整理は出来たようですね。
しかしまぁ、どちらも一目惚れというのは本当に運命だったんだろうにねぇ。
どうにかならんかったもんか。
ならんから、アキヲに正体を明かして話をしたんでしょうけど。
切ないねぇ。

三つ目は帝都を騒がせた事件。
その裏にも一つ目同様一人の女性が関わっていた。

猫たちの戦いというのは読んでいたちょっと楽しかった。
そんな中で明かされた手毬の正体。

手毬は長靴をはいた猫だった。
でもって、棟梁殿の娘だった。
若気の至りじゃすまんだろw
だから、倅のことで紳堂に相談しに来た時に、
手毬を見て表情変えたわけですね^^;
娘がどこにいるかまでは知らなかった、ということなんでしょうかね。

手毬がアキヲを嫌う理由。
そりゃ、納得だわ。
紳堂とアキヲではえらい違いでしたからね。
アキヲが確認するまでもなくわかりきってましたが、
さてはて、これから二人の関係はどうなるのかな?
そんな手毬がアキヲをわざわざ導いたのは何でなのかな?
そこは気になった。
紳堂を心配していたことはわかってから、しょうがなく、というところでしょうかね。

しかしまぁ、手毬カッコ良かったなぁ。
戦う姿もだし、主人を一人でも守りぬこうと隣にいつづけたことも。
本当に伸香さんのことが好きなんですね。

猫又だったり、ケット・シーの王だったりと派手でしたねぇ。

最後の事件は一つ目の事件から繋がる話。
美冬についていた狐が呪詛返しで返ったために起こった問題。
そして、そこに関わっていた女性。
紳堂が嫌う、けれど、紳堂と似た部分のあるルーン文字を扱う魔女と呼ぶべき女性。
悪意によって魔道の力を使う。
相手が堕ちていくことを悦びとする。

紳堂は木島から本心を引き出し、助けを求めるように手を差し出したが、
彼はそれをしなかった。
父を恐れる心がさせなかった。

けれど、目の前で苦しむ彼女を前にこれまた男の心が紳堂に助けを求めさせた。
大切な人を守るために、これからも守り続けるために。

紳堂の力技で聖乃の予想を裏切った。
それが二人を救うことになったわけですが、プラスチック爆薬とか恐ろしいな^^;

聖乃に対して何もしないことが、最も彼女の許せないこと。
それをわかって紳堂はそうしたわけで。
彼女が人を見ようとしないがために、アキヲが女の子であることに気付かなかった。
それに対して笑いをこらえなくなり、聖乃が去ってから笑った紳堂。
ただ、本当にそれでよかったんですかね。
これからも関わってきそうな存在ですが、どうなるのやら?

で、本当にそれでよかったのかと思うのは、
聖乃は別にアキヲが男の子であろうと女の子であろうと関係ないでしょ。
紳堂自身がそれを言ったのに。
老若男女問わず、だと。
女の子であるとわかれば、別の方法で紳堂を怒らせることなんてさらに容易くなりそうだと思うけど。

とりあえずまぁ、木島夫妻が幸せそうでよかったですけどね。

次巻も楽しみですねぇ。
早く続きが読みたい。
アキヲが今回本当に色々と知っていきましたからね。
美作と美冬のことも気になるし。

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