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時槻風乃と黒い童話の夜/甲田学人(著) 読了

時槻風乃と黒い童話の夜/甲田学人(著)面白くなかったり、
ハッキリつまらなかったりするわけじゃなく。
面白いんだと思うし、よく考えられた話なわけですが、
これは苦手だ^^;
よく出来てる話だからこそ、それがありありと伝わってくる感じが、
どうにも自分には耐えられなかった感じです。

続編が出ても買わないですね。
ただ、恐怖を感じるような内容でなければ読んでみたいかな、
とは思いますが、この人はこういう作風なのだと思うし、
たぶん無理だろうなぁ。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
元々童話は読んだことがないのでシンデレラですら、
薄っすらとしかわかってなかったんですが、
この物語を追う中でそういうところに目を向けるのなぁ、と。
シンデレラのような話は継母ではなく実の母親と実の姉からの嫌がらせ。
なおのことキツイよなぁ。
でも、それは風乃から言わせれば自然なことなんだそうな。
それならそれで余計に納得出来ないですけどね。

途中に出てきた洸平は「断章のグリム」の方に出てきた登場人物なのかな?
と思っていたのですが、次の話の登場人物だったようで。
こちらはヘンゼルとグレーテルのような話。
兄が知らなかった真実。
そりゃ、相談出来ないわなぁ、とは思ったものの。
そんな生易しい話でもなかったわけで。

最後は以前「断章のグリム」に収録されていた話を編集したものらしい。

1話から3話へと過去に遡っているようですね。

とにかくまぁ、生々しいというか。
痛みが読んでいて伝わってくるような感じがして、
何度身を捩ったことか。
それが苦手でした^^;

父という存在にすがるも裏切られる。
現実であるこの世界に魔法使いはやってこない。
それならばと彼女にとってのお城をぶち壊す。
ガラスの靴はその中でボロボロなガラスの靴として生まれていく。
割った窓ガラスが足の肉を引き裂き、食い込んで。

兄を自分のもとへと戻すために自分の指を切る。
忘れられないお菓子を残すために。

本当にやめて、と思った^^;

最後のはそういう部分は少し弱くなった、というか。
猫がということになっていたので、別種な感じでしたね。
最後の選択でまた同じ感じかなぁ、と思ったら、
こちらはカット。
というか、彼女の憎しみはあれでは弱かったということらしい。
怪物になりきれなかった。
それは自ら命を絶った彼女にとっては何も報われないですよね。
母の子でなくなり、怪物になったと思って死んだわけだから。

最後の話が一番よかったと思えたかなぁ、と思います。

基本的に母親が憎らしい存在として出てきたのは何でなんだろう?
と少し気になった。
童話自体がそういうものが多いんですかね?

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