edit

路地裏のあやかしたち 2 綾櫛横丁加納表具店/行田尚希(著) 読了

路地裏のあやかしたち 2 綾櫛横丁加納表具店/行田尚希(著)今回、新たに登場する妖怪は
鎌鼬、座敷童、ぬらりひょんの3人。
それに兵助さんの話がラストに。
表具師としての仕事としては扇面画というものだったり、
襖や障子だったり。
襖も表具師さんの仕事だったんですね。

そんな中で洸之介は人と妖怪の考え方の違いだったりを改めて感じたり、
受験生となって勉強に向き合う中であまり身が入らない自分に気付いたり。
そして、将来に対する不安を抱き始めることとなる。

まだ少し話は続くらしいので、3巻が楽しみですね。
洸之介は妖怪たちとの生活の中でどういう将来を選ぶようになるのか。

関連記事
路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店/行田尚希(著)
路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店/行田尚希(著) 読了(ネタバレ注意)
路地裏のあやかしたち 2 綾櫛横丁加納表具店/行田尚希(著)


以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
みんなでお花見。
その場所取りを任された洸之介は一人の女の子に少し離れたところから見つめられることに。
その正体は人見知りの鎌鼬・杏だった。
ちゃんと顔を見て話せるようになるにはすごく時間がかかるらしいが、
結果として洸之介は最短記録を達成。
妖怪に好かれる何かがあるんでしょうかね。
最後に揚羽がムスッとしてたのは弟分の将来のこと、ってだけなのかな?
と思ったりもしましたしね。

そんな杏からの依頼はある家にある掛け軸を盗んでほしいということだった。
その家の先々代の社長さんと杏は仲が良かった。
その社長さんが大切にしていたもので、それを守りたかった。
でまぁ、盗んでほしいということも含めてですが、
色々と人との違いを知ることになる洸之介。
勝手に居座ったり盗聴とかが当たり前なのはどうなのよw
まぁ、普段はわからないようにしてるんでしょうけどね^^;

その扇面画に込められた思念は杏との思い出を大切にしていた先々代の想いだった。
ただ、ボロボロになってしまったことで思念が漏れてしまって悪影響を及ぼしてしまった。
自分とのことを忘れてしまったんじゃ、自分だけが友達と思っていたんじゃ、と不安になっていた
杏は嬉しそうでしたね。
これからもこの家族のことをそばで見守っていくんでしょうね。
これからは扇面画を大切に飾っていってほしいですね。

鳴らない表具店の黒電話。
それが鳴ったところを洸之介は初めて見ることとなる。
その依頼主は座敷童の双葉だった。
みんないいやつだという少年だったが、洸之介はどう考えてもイイ奴だとは思えなかった。
それほどまでに生意気で口の悪い少年だった。
そして、依頼も小分けにして何が目的なのかがわからなかった。

それは全て住まわせてもらっているおばあさんのためだった。
座敷童としての力は絶大でおばあさんの暮らしに困らない程度の当たる宝くじを教えたり。
でも、そういった行為が状況を悪化させてしまっていた。
それをなかなか切り出せなかった。

始まりは荷物を運び入れた息子さんが襖絵に穴を開けてしまったことだった。
そこに込められた思念が悪さをしてしまい、状況は悪化。
それでも、自分でなんとかしたいと思った双葉は、
普段は姿を見せないのにおばあさんと一緒に暮らし、
何とかしておばあさんと息子家族の仲をと頑張った。
でも、悪化するばかりで環さんに助けを求めた。

不器用だけどイイ奴だったんだ、と本当のところを知って、
ようやく洸之介もわかることとなる。

その中で双葉は自分のことを低く言ってましたが、
おばあさんは孫のように思ってましたよね、どう考えても。
大勢の人が来てくれることを喜んでももちろんいましたけど。
やっぱり双葉が喜んでくれてるから、ってのが強かっただろうねぇ。
問題が解決した後も双葉はそのまま姿を見せてるようですが、
息子家族がよく来るようになったらどうするんだろうかねぇ。
自然と姿を消すのか、そのまま変わらずそばにいるのでしょうかね。

襖も同じように修理するんだなぁ、というのは驚きましたね。
で、それ以上に驚いたのは今ではダンボールで作られてるらしい。
安くすむというのはわかるけど、あれダンボールなの?と。
襖を作る職人さんも減ってるということでもあるんでしょうけどね。
こういう変化は少しさみしいですねぇ。

ぬらりひょんの恋といたずら。
かつて自分がした恋のこともあってか、恋に対して敏感なシンさん。
そんな彼と洸之介が手伝うことになったのはクラスメイトの女の子の恋だった。
まずは友達から、ということになったようですが、
上手くいってほしいですね。

そして、シンさんのかつての恋。
その相手の二枚の印象の違う絵。
その違いはシンさんが彼女に教えた外の世界と、シンさんそのものに出会ったこと。

後で兵助さんが言ってたけど、それまで築いていたものをあっさりと捨ててしまうことが出来る、
というのは、接する側の人間としては不安になってしょうがないですね。
いついなくなってもおかしいし、前回では洸之介も勘違いながらも経験しましたしねぇ。

人の世に紛れて生活してるけど、やっぱり人ではないのだなぁ、
と感じる価値観の違いなんでしょうね。

相手の人はシンさんと別れてしばらくふさぎ込んでいたものの、
立ち直って幸せになったそうで。
その子供さんのことをこっそり見守ってたりはしないのかなぁ。
それはさすがに未練がありすぎか。

そんなシンさんの今も続くいたずら。
そのいたずらの対象になった兵助の話。

様子がおかしいということで会議を開いた揚羽。
そこに博物館でおかしなことが起こっていると兵助からの依頼。
仕事のことでと思った洸之介でしたが、
悩んでいたのはそのことじゃなかった。

恋人じゃなくて婚約者だったとはねぇ^^;
しかしまぁ、2年も隠していたってのはすごいですね。
トラウマもあったからってことでしたけど。
拍子抜けするほどに相手の女性があっさり受け入れたのにはビックリでしょうねw

そんな彼女からの相談でもあったわけですが、
その時はまだ婚約者であることは話さずに。

博物館の始まりとなった人が関係しているものが依頼の正体だった。
そこにあった後悔と抱き続けていた想い。

環たちが来た時にいつもより多くのものが移動していたのは、
環なら意志を汲んでくれると思ったからなのか、
気付いてくれないから多くしたのか、どっちだったんだろ?

春から夏の話ということで蓮華は途中からバイトに入って不在に。
暑い時期だからしょうがなかったとはいえ、
兵助の婚約者の話を直に聞けなかったのは残念でしたねぇ。
兵助としてはいなくて助かったわけですが^^;

兵助の今の考え。
それを聞いて将来について考えた洸之介。
でも、そこには何もなかった。
自分がどうして受験生として焦ったりしていなかったのか。
何もなかったからだったのだと、気付いて焦りや不安を感じるようになる。

表具師を仕事に、という風には全く考えてないようですが、
何がきっかけでどういう自分の未来をつかむことになるんでしょうかねぇ。
環さんは洸之介の変化に気付いたでしょうけど、
何か言葉で伝えたりは、、、しないかな?
どうなっていくのか、次巻もたのしみですね。

路地裏のあやかし...

路地裏のあやかし...
著者:行田尚希
価格:599円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る


トラックバック

TB*URL

行田尚希 「路地裏のあやかしたち2」

JUGEMテーマ:読書感想文    ◆  路地裏のあやかしたち シリーズ    最後に判明したこと。    小幡洸之介のことを揚羽が、気に入っていたなんて。    それってラブってことでしょうね。   ...

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

template by Lazy Diary

copyright © ぐ~たらにっき all rights reserved.