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スターティング・オーヴァー/三秋縋(著) 読了

スターティング・オーヴァー/三秋縋(著)話の入り方はこれどうなんだろう?
と思ってましたが、徐々に面白くなっていきました。
終わり方もよかったですし、楽しめたと思います。
ただ、ちょっとこの人の書き方なのかこれがってだけなのかわからないけど、
話の書き方があまり好きじゃなかったかなぁ、と。
読むのがちょっとめんどくさく感じました。
そういう不満はありましたけど、楽しめたのでまぁいいか、となってますけどね。

この人の作品を読もうかどうしようか、ってのは
次回作が出た時に読んでから決めようと思います。

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スターティング・オーヴァー/三秋縋(著)


以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
読んでいて思ってたのは、この主人公は一周目も本当はストーカーをしてたんじゃないか、
ということでしたね。
一周目でストーカーを続けたあまりにその相手の人生をあたかも自分のものだと思い込んでいた。
そういう話なのかな、とか思ったんですが、そんなわけもなく。
一つの勘違いから狂いだした歯車が多くの人を狂わせて、
最後には新しい人生としてもう一度歩き出す。

20歳から10歳へと戻った主人公。
彼が望んだことは幸せだったという記憶のある一周目をやり直すことだった。
ただ、その記憶はもちろん完全なものじゃなく、やり直すにしても苦労をすることになる。
そんな中で大事な人を見つけ必ず成功すると思っていた告白に失敗。
そこから彼の人生は一周目からかけ離れたものになる。
それでもなんとか持ち直してもとの人生へと戻そうとするが、
待っていたのは自分の代役の存在だった。

告白に失敗した理由はそもそも違う人だったから。
違う人と言っても間違ってはいなかった。
ただ、その相手は自分と同じで自分の一周目に限りなく近い人、つまり代役だったということ。
一周目の大切な人もまた二周目の人生をやり直していた。
その気持ちは彼と全く同じで一周目と同じものを、という願いを持って。
でも、彼女もまた上手くいっていなかった。
互いに一周目からかけ離れたものとなり。

そんな二人は別な出会い方をして互いに相手をそばに感じていた。
自分より惨めな存在として。
自分と似た相手、でも少しだけ自分よりは下だろうと思いながら。
その中でも少しだけ惹かれる部分がありながら。
特別な相手であった。

そんな二人がちゃんと認識したとき、
二周目になる直前の記憶を取り戻す。
自分たちは死んでしまったんだ、と。
今度は代役の二人が死んでしまう。
でも、そんなのはどうでもいい、そう練習したのに彼女に声をかけることもなく、
連れだして一周目のこと二周目の過ちを話しながら事故を起こした場所へ。
事故を防ぐために。

そうして、本当の恋人とちゃんと再会を果たした二人。
代役の二人も救い三周目の人生は来ないまま、これからの人生へ。

幸不幸というのは紙一重のもの。
選択をほんの少し誤るとどちらにでも転がっていく。
だから、これからの選択次第でさらに不幸になっていくか、幸福なものになっていくかはわからない。
現状維持をしようとするのが一番よくないということなんだろうね、きっと。
幸せだった一周目をそのままやり直す。
それほど欲深いものはなかったんだろうねぇ。

そこまでの話の流れからちょっとハッピーエンドすぎるかなぁ、
という印象もありますが、いい結末だったのでよかったかな。

あえて話を端折ったりするのはいい部分もあったけど、
そこはもう少し語ってほしいなぁ、という部分も。

ページ数も多くないし読みやすい1冊だったんじゃないかな。

とりあえずまぁ、妹がいい子だなぁ、とw
主人公が一番最初に狂わせた子でもあるんでしょうけどね。
寝ぼけていたとはいえ、兄が言ったことをうっすらと覚えてたりもしたんじゃないかね、
と思った。

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