edit

香彩七色~香りの秘密に耳を澄まして~/浅葉なつ(著) 読了

香彩七色~香りの秘密に耳を澄まして~/浅葉なつ(著)香道って言葉をこの小説で初めて知ったねぇ。
そんな芸事があるとは思いもしてなかった。
香りを聞くと言ったり、
香木はすごく価値のあるものだということだったり。
すごい世界だなぁ、と結月と同じように感じました。
そういう風に一緒に楽しめたのがよかったねぇ。

すれ違っていた人を香りが繋ぐ。
犬並みの嗅覚の結月と香りに詳しい千尋との出会い。
そこから匂いを食べ物としか結び付けていなかった結月に新たな世界が広がっていく。

関連記事
香彩七色~香りの秘密に耳を澄まして~/浅葉なつ(著)


以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
二人の出会いも香りがきっかけ。
コーヒーの匂いだと思って辿っていくと、そこにコーヒーはなかった。
そして、千尋から正体を教えてもらうと薬品の一種だったんだそうな。

隆平という千尋の従弟と知り合ったことで千尋の正体を知ることになるわけですが、
家出中の香道宗家の跡取りだったということを。
だから、香りに詳しいのか、となるわけですが、千尋が香りに詳しかったのはそういうことじゃなく、
香道とは別に勉強してたためだったみたいですね。
ただただ、香道だけじゃなく香り全てが好きなようですね。
そういうことをなんとなくでも短い間で感じた結月は本当にある種特別な存在なんだろうねぇ。

続編を考えてのこの辺りの設定なのかな、と思ってるのですが、
どうだろうなぁ。
続編楽しみにしたいところですね。

家元とぶつかる千尋をちと見てみたい。
どういう人なのかも気になるしね。
新しいものを拒む人ではあるみたいですが。

結月が嗅ぎとった香りがヒントとなって、すれ違っていた人と人を繋ぐ。
千尋が上手く言葉にしてくれることで、それが可能になったわけですが
グチグチと言いながらもなんだかんだで協力してくれてるのがいいですね。

人を寄せ付けなかった千尋のテリトリーにズカズカと入り込んだ結月の存在が、
これから千尋をどう変えていくのか楽しみですね。

最初の話はちょっと予想外の展開でビックリした。
事故で亡くなった幼なじみが残した白紙の手紙。
そこに結月だからわかった微かに残る香り。
そこに込められていた思いが伝わる。
これは泣きそうになったねぇ。
すごくよかった。

2つ目は親子の話。
この人が娘なんだろうなぁ、というのはわかってましたが、
隆平も家元の友達の娘さんなら知ってそうな気がしたんだけど、
知らなかったのかね?
家を出て行ったのもそんなに前からってわけじゃないし。

興味がないようにな感じを出しながらも優しさの伝わる千尋の言葉がいいですね。

最後の話ってなんか最近ドラマで見たのによく似てるなぁ、と感じた。
何のドラマだったか忘れましたけどね。
てか、ドラマだったかもちょっと怪しいですが^^;
とにかく何かに非常に似てた。
まぁ、友情の話だし似たり寄ったりになるのは仕方ないでしょうけどね。

石鹸の香りの基準ってあったんですね。
知らなかったw

いやはや、本当に香りの世界は奥深いんだなぁ、と思いました。
わからないことも多かったですけど、
読んでいて楽しかったですね。

続編を楽しみにしたいねぇ。

しかしまぁ、あとがきに少し笑った。
H田M日さんって菱田愛日さんですよね。
てか、そのタイトルをそのまま使おうとしたのも笑ったw


サイドストーリー
「夏空に香る羽」
ちょっとファンタジー?な感じのお話でしたね。
動物性の香りだったから見えたものだった、ということなのかな。
結月に一度病院に行ったほうがいいんじゃないか、という千尋ですけど、
結月の言葉でその可能性を考える千尋も千尋じゃない?と思うところ^^;


トラックバック

TB*URL

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

template by Lazy Diary

copyright © ぐ~たらにっき all rights reserved.