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騙王/秋目人(著) 読了

騙王/秋目人(著)続編に興味を持ってよかった。
思ってた以上に面白かったです。
「謀王」も楽しみ。

王になるために騙り続ける第二王子の物語。

高利貸しを騙り、敵国の将を騙り、最後には父王を騙る。

個人的には敵国の将との話が好きだったなぁ。
負けなし、というのは戦だけじゃなくこういうことも、ってことだったと思うのですが、
読み違えて敗北。
互いに個人として話すのがよかった。
で、その先に待っていたことがまたねぇ。

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騙王/秋目人(著)


以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
第二王子の出生の秘密。
それを知るのは現国王と王子の母と王子だけ。
王子・フィッツラルドは王家との血の繋がりはなかった。
だから、彼が第二王子とされていても国王になることはありえない。
それでも、自身の安泰への道を得るために国王になるために騙り続ける。

最初は窮地の場面で高利貸しへの騙り。
セドリックが味方になってくれたことで、全ては上手くいった。
でも、そうならずともなんとかしようとはしてたみたいですが、
それをしてたら後々面倒になってたんでしょうね。

これを始め、ギリギリな状況を覆していくことが多いわけですが。
それを楽しんですらいるのがいいですね。
そこにあるのは幼き日に味わった屈辱、負けの数々。

その戦に勝利したフィッツラルドは兄の婚約者を自分の婚約者にしようと騙る。
見事に自分の婚約者としたフィッツラルドですが。
発表の直前に互いに毒とわかっててお酒を飲むって^^;
どちらも毒への耐性があったようですけど。
すごいな。
でまぁ、似た者同士の二人が今後どうなるのか楽しみですね。
どちらかの気持ちが今後動くことはあるんだろうかねぇ。

そして、婚約者となったリズに浮上した浮気の噂。
ただまぁ、リズの本性を知るがゆえにあり得ない。
その上で、相手とされている人間に興味を持ち、利用することに。
本当は女性だったわけですが、父親の仕事の関係で父親が男のフリをさせていた。
そんな彼女は最後に大仕事をしたわけですが、
彼女が調べたものはどの段階からフィッツラルドは動き始めてたんだろ?
彼女が見つかったから彼女に調べさせたわけですけど。
証拠を消したりというのは時間がかかったでしょうし。
これまでに時間をかけて続けてたんでしょうかね。

セドリックの協力を得られたことで勝利した相手国の将軍を自分のそばにおこうとしたフィッツラルド。
でも、彼は将軍・ジグラノの忠誠心を侮った。
彼の予想以上で。
彼は決して屈することはなかった。
裏切りは一度きり。
それがたとえ自分の死に繋がるとわかっていても。
ジグラノを生かしてそばにおきたい、ってのは当然だわなぁ、と思う。
怖いほどではあるけども、それが自分に向けられ、受け止められるだけの器があれば、
これほど頼りになる人はいないでしょうね。
だから、この時のフィッツラルドの雰囲気が違う。
それがよかった。

その後、フィッツラルドは大罪人として捕まる。
反乱を企てようとしていたとして。
さらに軟禁状態にあるなかで国王暗殺未遂で処刑へ。
そんな公開処刑の場でフィッツラルドは全てを覆す。

フィッツラルドはあれがダメだったときはこれ、と常に複数の選択肢を用意してますよね。
でもって、周りにはいい人材が集まっていく。
集めてるとも言うけど、やっぱりそれはフィッツラルドに魅力がなければ続かないですからね。

そして、自分の身の潔白を証明したフィッツラルドはすぐに戦場へ。
相手国がどのように動くかを理解していたので先延ばしにしていたジグラノの仕える国との戦争。
ジグラノは処刑されるであろうとフィッツラルドは判断していた。
事実そうなるはずだったが、それを待てずに戦が始まった。
そのためジグラノは戦場へ。
そして、敗戦ムードが漂う。
指揮をしていたレミルドは暗殺に怯え逃げ出す始末。

が、常勝の将・フィッツラルドが現れたことで戦場は変わる。
戦うことを個人としては望みあっていた二人は一騎討ちへ。
でも、最後は水をさされて終わる。

前国王はなくなってアホな息子が国王となってたみたいですが、
暗殺したのは誰だったんだろ?
ルウェウスの策略の一つだった、と考えてええんかね?

リズの兄で謀反をし殺された、とされているルウェウス。
でも、元将軍のガゼルは彼の指示でフィッツラルドの懐に入り込み暗殺させようとしていた。
けど、ガゼルはフィッツラルドの側につくことにしたわけで。
ルウェウスとよく似ているということでしたけど、本人だった、ということですよね?
殺されたのは影武者で。

フィッツラルドにとっては最大の敵となるようで、似た思考の持ち主の二人は今後どうぶつかっていくことになるんだろうかねぇ。
今は暗殺という形でしか接点はないけど、
直接ぶつかるときがくるんだろうか?
ていうか、ルウェウスの目的は一体なんなんだろ?

父親が国王として長けていると息子はアホになんのかね?^^;
父親か母親が息子にやたら甘くなるのがアホにしてる、とも言うんかな?

最後は父王を騙る。
血筋を重んじる父王。
そんな父王に告げたのは自分が血筋を継ぐものだ、ということだった。
父王はどこの馬とも知れぬ子だった。
だから、血は一切繋がっていない。
つまりレミルドも。
そして、自分は初代国王からの一族の血をひいている。

母の妄想から始まった嘘を偽りの真実へ。

いやはや、すごいな^^;
その結果次期国王はフィッツラルドへ。

タイミングはギリギリだったんじゃなくて、
あえてそうしたみたいですね。
調べても間に合わないように。

しかしまぁ、よくあんだけ嘘をつらつらと^^;
それを真実と疑わないルーがいたから出来たことなんでしょうけど、
本当にどのタイミングでこの展開を用意してたんだろうかねぇ。
ルーと出会えなかったらどうしてたのか気になる。

フォントを変えてあるのはルーの残した記録、とかってことなんでしょうかね?
別にそういうわけではないんかな?

さてはて、次期国王として選ばれたフィッツラルド。
「謀王」ではどういう展開になってるのか楽しみだねぇ。


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