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なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る/野崎まど(著) 読了

なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る/野崎まど(著)予想以上によかった。
笑えてほろっときてと楽しめました。
しかしまぁ、最後の展開は反則だわぁ。
あんなん泣いてまうて。
それまでの話もよかったですけどね。

人の縁って素晴らしいね。

もうちょっと読んでたかったなぁ。
というか、ゆかりの縁が誰と結ばれるのかが気になりますよね。
まぁ、この展開なら自然とこの人とだろう、ってのは思うけども^^;

ゆかりとうさぎさんはこれからどんな人たちのどんな縁を結んでいくんだろうなぁ。
ただまぁ、人の幸せだけじゃなくゆかり自身の幸せな縁も早く結ばれてほしいですね。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
大学生のゆかりが出会ったのは人の言葉を話す真っ白なうさぎさんだった。
うさぎさんを見つけることとなった学内にあった紐。
それは普通の人には見えない「縁」の紐だった。
そして、うさぎさんはその「縁」を結んだり切ったりする存在だった。

そんなこんなで縁のことを説明されていたわけですが、
「縁」を切るという証明で切られたのはゆかりの「縁」だった。
それはやっちゃいかんでしょw
この「縁」が一体誰と繋がってたのかも気になりますね。
結び直すといっても同じ人とってことではないでしょうし。
というわけで、ゆかりは自分の「縁」を結び直してもらうためにうさぎさんの手伝いをすることとなった。

最初にゆかりが辿った縁の持ち主である美術研の会長さん。
その縁を結ぶ相手を探す。
その相手として兆しを見せていたのは、ゆかりが所属する自治会の総務部長である西院さんだった。
でも、ゆかりはその縁を結ぶことを躊躇っていた。
会長さんに想いを寄せている女の子を見続けていたから。
その子との縁を結んであげたい、ゆかりはそう思っていた。
でも、縁とはそういうものではない、とうさぎさん。

必死になるゆかりの想い、
彼女の相手を想う強い気持ちが縁に変化をもたらせる。
そうして、二人の縁はうさぎさんによって結ばれることとなる。

これから二人の縁は繋がったままとなるのかなぁ。
面と向かって話を出来るようになった、という進歩でしかない段階ですけど、
二人が幸せになってくれるといいねぇ。

次は自転車に情熱をかける4人の友達。
「縁」とは恋だけの話ではない。
というわけで、「友情」の縁。
中途退学することになった紅一点の友達を悔いなく送り出すために、
彼女の設計した自転車を完成させる。
しかしまぁ、綾小路の扱われ方がw
嫌ってるということじゃないのはわかるけど、眼鏡を上げる以外にもしてんでしょ、たぶんw
実際、裏で色々と動いてたみたいですしね。
ただまぁ、自分は頼むばかりでやっぱり眼鏡を上げるだけだったようですが^^;
自転車は途中で壊れてしまったわけですが、
3人が繋ぐ縁の紐が気持ちを届けてる手助けを。
4人だったから、本当に強い絆で繋がっていたから最後に自転車を届けることが出来た。
自分達で自転車を作って、ってすごいなぁ。
4人の縁がこれからも強く繋がってるといいねぇ。
ちなみに恋という気持ちは4人にはなかったんかな?
まぁ、そんな気持ちがあったら4人が繋がってることはなかったんでしょうけどね。
いい友達たちだねぇ。

3つ目の話は学外での話。
ちょっと以外な感じな気がした。
お母さん可愛らしい人だなw、と。
お母さんがちょっと抜けてるから余計に子供がしっかりしてたんでしょうね。
でも、やっぱり子供は子供で最後には年相応な姿を。
仕事のためだけに車の免許を取ろうとしてたわけじゃなかったんですね。
一緒に色々なところに出掛けるために。
色々な場所を見てもらうために。
後日、免許は取り直せたのかな?

しかしまぁ、そこまでの展開がw
うさぎさん、グッジョブだわw
ていうか、うさぎって潜水出来るのか?
でもって、功労者の気絶したうさぎさん放置していったのかよw
ゆかり、それはいかんてだろ^^;
けど、そんな状況もプラスに考えるうさぎさんって素晴らしい^^;

最後は大学内で誰もが知っている西院さんの話。
大学の頭脳と教授からも言わしめる彼女。
そんな彼女の過去。
そして、止まってしまった現在。

いやはや、過去にそんなことがあったのなぁ、と。
もうちょっと兆しみたいなんが他の話に入ってたらよかったのになぁ、とは思うところでした。
でもって、彼女の縁がなかなか成長しなかった理由もそこにあった。
死人の縁。
でも、それはなかなか切ることは出来ない。
繋がってる先がないから。
どこに繋がっているのかわからないから。

それでも、ゆかりはなんとかしようとした。
学校で誰もが西院さんのことを好きなのに、何でこんなことになっているのか。

西院さんは自分に責任を感じて、でも、そんなのは違うとわかってて、
それでも前に踏み出すことが出来ない。
彼の言葉が一言でもいいから聞きたい。

そんな彼女をゆかりは連れ回る。
禍々しい死人の縁。
目に痛みが走っても構わずに見続ける。
そして、それを辿っていく。
そこにあったのは杭、悔い、うさぎさんも話には聞いていたけども初めて見たもの。
それは二人が歩いてきた道、そして悔いのある場所だった。
辿っていた二人が最後に辿り着いたのは、西院さんがずっと世話をしていた花壇。
でも、そこで紐は消えてしまっていた。
どうして、何で。
やっぱり何も出来ないのか。
でも、消えてしまったわけではなかった。
その紐は土の中に続いていた。
一心不乱に掘り続けるゆかりとうさぎさん。
そこにあったのは箱。
中にあったのは靴だった。
自治会の仕事で走り回ってボロボロになってしまう靴。
そんな彼女への誕生日プレゼント。
そして、彼からの最後のメッセージが一言だけ添えられていた。

彼女はようやく涙を流すことが出来た。
これからどうなっていくのか、それはまだわからない。
でも確かに一歩踏み出すきっかけに。
幸せな縁を掴むきっかけに。

しかしまぁ、西院さんってすごい人だったなぁ。
彼女が卒業したら自治会やってけるのか?
そのためにゆかりをしごいてるんだと思うけども、どうなることやら?
それもまた縁なんだろうなぁ、と思うけど、いい縁とまた巡り会うとええですねぇ。

そんなこんなで新年度を迎えるわけですが、ゆかりの縁は一体いつ結ばれることになるのか。
新年度、始まりの季節は縁結びは多忙を極める。
就活や自治会の仕事もメインになるのに、とゆかりでしたが危うくまた縁を切られそうに^^;
というわけで、まだまだお手伝いは続くわけですが、
ゆかりとうさぎさんの縁は極太、というか種類が違うねw
切れそうにない縁の紐にこれからも大変そうですね。

怯えるうさぎさんがまた可愛いのよなw
でもまぁ、うさぎさんに危険なサークル多すぎだろw

ちょくちょく笑えるところがいいなぁ、と思います。
不意打ちな感じのが多くて、それがいい。

楽しかったねぇ。
他の作品も読んでみたいなぁ。


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