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彼女と僕の伝奇的学問/水沢あきと(著) 読了

彼女と僕の伝奇的学問/水沢あきと(著)読むんじゃなかった、と心底後悔した。
不愉快。
その一言につきますね。

話そのものの不愉快さだけでも相当なのに、
それに拍車をかけるようなサークルのメンバーたち。
特に主人公の啓介と会長の楓に対しての不快感が強いです。

不愉快な気持ちが少し和らぐ部分があればまだ読めたと思う。
でも、そういうのがあるわけでもなく。

どういう展開かがかなり早い段階でわかるし、
その部分に一番色々な状況を見て聞いてるのに
何故行き着かないのかという啓介への苛立ち。
流れで研究会に入ったとはいえ、少しは勉強してるだろうに、
何なのこいつって感じでした。

そんなヤツなのにエピローグでの展開。
正直うんざりした。
それが余計に不愉快にもさせられた。

2巻を買うために遅れて購入し読んだわけですが、
止めようかと悩み中。
2巻が出るのならそれを読んだうえでちゃんとこの作品を考えたい、
という気持ちがあるので、たぶん読むと思う。
それで変わらずどうしようもなければ、2巻の途中で読むのやめるかもしれないですね。
今作ですら何度読むのやめようかと思ったことか。

久々に読後感がすこぶる悪い小説だった気がする。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
啓介については最初にも触れてますが、
全部中途半端すぎるんですよね。
こいつがこんなんだから、ってのは少なからずあると思うよ。
はっきりしてれば違ってたことは確実にあると思う。

で、桜花は桜花で最後にそれを言うかとこれもイヤになる理由になったしなぁ。
一度逃げ出しといて、連れ戻されただけなのに覚悟があるとどの口が言う。
そういう桜花の態度にもイライラとさせられたなぁ、と。

でだ、血筋は途絶えてた、ってのはいったのかなぁ?
これ余計にはぁ!?って感じになったんですよね。
イライラしすぎて笑えてくるくらいだった。
本気でお爺さんは決断遅すぎだし。

楓に対して思ったのは、この人は研究対象にしか興味がないんじゃないかなぁ、と。
だから、好きになれなかった。
独りでフィールドワークしてた方が向いてると思う。
誰かと群れて、ましてや、誰かの上に立ってという感じの人じゃない気がする。

名誉教授さんはやっぱりわかってたんでしょうね。
ただ、救おうとしたとかそういう考えからじゃなかった、と思うなぁ。
楓は葛藤してましたが、教授さんは葛藤すらしなかったんじゃないかと個人的には思った。
こういう話の中だとプラスに考えられないだけですがね。
それも一つの神事だと最初から受け入れて見て見ぬフリをした。
それだけだと。

さてはて、神事についてですが。
神事の一つ一つの意味については、なるほどねぇ、とか思う部分もあるんですが、
それ以上に不愉快な部分が多すぎるので、
正直どうでもいいわ、こんなことと思ったかなぁ。
割合とタイミングがおかしくて微塵も興味を持てなかった。

悪だと決めつけ、見下す云々の部分。
悪を悪と決めつけて何が悪い?と思ったねぇ。
裏の祭礼は神事でもなんでもないでしょ。
人間の自分たちの欲のための生贄行為でしかないやん。
1人の女性を人として扱わず道具として扱ってるのと変わらんでしょ。
それは悪でしかないよ。
村にだけ語られる理由からもそれが生贄でしかないことを表してますしね。
それを隠してるのもまた自分たちに非があると認めてる、
悪であると自分たちで認めていることに他ならんでしょうし。

終わり方にも不満があり、本当に読後感が最悪でした。

ただまぁ、これだけイライラとさせられるのも、
ある意味楽しませられたとも言えるかもしれないですけどね。
微塵も楽しんだとは思えてないけど。

本当に2巻どうしようかなぁ。。。
今回とは違うと願って読もうと思いたいんですけどね。
水沢あきとさんの「不思議系上司の攻略法」は読んでみたいと思っていたんですが、
今作でちと読む気が失せてしまった。
その意味もあって2巻で盛り返してほしいという気持ちもあったりするんですよね。
どうしましょ^^;


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彼女と僕の伝奇的学問 レビュー

主人公の能見 啓介は明応大学商学部の1年生。 高校時代の同級生の友人である文学部2年の新垣 七海に誘われ、民間伝承研究会所属の民俗学初心者。 民間伝承研究会に所属するメンバ ...

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