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演じられたタイムトラベル/土橋真二郎(著) 読了

演じられたタイムトラベル/土橋真二郎(著)面白かった、
でも、
この作者さんの別の作品を読みたいと思うほどではない。
そんな感じかなぁ。
メディアワークス文庫から新作が出た時に興味を持てば読みますけどね。

実際の死があるから緊張感がすごくあるわけですが、
それがなくても、このゲームの設定は面白いだろうなぁ。

平面の中に再現される立体のマップ。
その中でプレイヤーはゾンビから追われながら脱出を行う。
脱出が出来なかった場合や、矛盾が生じればそれは現実の死となる。

そんなゲームに参加させられたのは、
そのゲームの元となるスマートフォン向けアプリを制作していたサークルのメンバー。
彼らは矛盾なくゲームを進め、脱出を目指す。
そして、ゲームが行われた理由を知っていく。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
ゲームが行われた理由は単純でベタなもの。
復讐のため。
でも、そこに触れないサークルのメンバーたち。
当然ながらその理由をわかっていたからだったわけですが、
一人だけ理由に心あたりがなかった。

話し手となっている朝倉。

ただまぁ、心あたりがなかったというよりは、
何も知ろうとしなかった、ということが彼の罪になるんでしょうね。
他のメンバーが見て見ぬフリをしてたり、ということでなく、
本当の意味で何も知ろうとも、しようともしなかったこと。

眸が何かわかるようなサインを出していたのかは結局わからなかったわけですが、
たぶん出していようが気付かなかったんでしょうね。
ていうかまぁ、実家に帰ったのが大きなサインだったわけだし。
それで何もしなかったのはやっぱり罪だよなぁ。

ただまぁ、途中で思ったのは悠花が眸の恋人なんじゃなかろうか?
とか思ったりしたんですけどね。
朝倉の態度があんまりにだったんでね^^;

朝倉がゲームクリアのためにしていた準備。

千尋のことに関しては、そうなるだろうなぁ、とは思ってた。
最悪その方法になるだろうってのもわかってしてただろうしね。
ナイフの仕込も最悪な場合どうなるかも、わかりきってますし。
ガソリンもそう。
ガソリンに引火させるために死体を使うのが初めから決めていたことのようだった感じですしねぇ。

どんどんゲームに入り込み。
ゲームの世界が本物へと変わっていくメンバーたち。
メンバーの間にあったことがわかってからは、
本当に異様な状態になってましたよねぇ。
最後の1時間のリアルタイムは特に。
朝倉が見ていた風景は本当に平面の世界じゃなくなってたんだろうなぁ。

脱出出来た理由については、いまいち腑に落ちんかなぁ。
エレベーターの中にいた前の周回の自分たち。
自分を犠牲にして自分を助けた。
未来の自分たちを犠牲にしてってことですよね?
ちと都合の良すぎる気がなぁ。
液体状のゾンビが入ってこない理由については、
時空の歪みがあるから、ってことでええんかね?
ガソリンに火をつけるために一度地下2階まで下げてますもんね。
ということは必然的に上の箱は地下1階で本来なら無事じゃない。
でも、大丈夫だったということは、大丈夫だったってことなんですよね。

事件の処理方法。
集団自殺。
眸の兄が遺書を残していたので、そういう形になったそうですが。
見つかった遺体は眸の兄を合わせて6人。
鳥羽の兄への復讐は結局しなかったってことなんですかね。
口止めをしたわけだから、罪はあると思うけどなぁ。
何か中途半端かな、って思いましたねぇ。

その後はまぁ、ちと意外な感じがありつつ終わった、って感じです。

出だしが悪いとは感じましたが、
後半に向かってゲームがある程度わかってくると、
楽しめたなぁ、と。


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