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ふたりの距離の概算/米澤穂信(著) 読了

ふたりの距離の概算/米澤穂信(著)ふたりの距離の概算/米澤穂信(著)
2年生なった古典部の4人。
季節は春。
新入生がやってくる。
そして、古典部には1人の新入生が仮入部した。

そんな彼女がしてしまった勘違い。

それを奉太郎が仮入部期間の最終日となるマラソン大会の日に、
走りながら解き明かす。

ていうか、ほとんど走ってなかったw
まぁ、それは置いといて。
話の中にある色々なヒント。
気付くものも結構あったのはあったんですが、
あぁ、そういやそうだったなぁ、と思うものも多かった。
これまでのシリーズはアニメで見ていたものでしたので、
どういう結末になるかわかっていて読んでいましたが、
これは全く知らずに読んだ作品。

改めて、
面白い、
と思いましたね。

時間を忘れて読んでいました。

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以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
新入生の大日向友子。
えるや摩耶花ともすぐに仲良くなり古典部になじんでいた。
でも、マラソン大会の前日。
彼女はたまたますれ違った摩耶花にえるを「菩薩のような人」だと言い残して、
入部しないことを伝えた。

それをえるは自分のせいだと思った。

なんやかんやで思うのは奉太郎がえるの悲しんでる顔を見たくなかった。
ってのもあるよね?

だって、お見舞いに来てもらったのを隠したりもしてるしねぇ。
何であれ隠したんだろ?
隠すようなことじゃないだろうに。

しかしまぁ、奉太郎よ。
お見舞いの品をもってきてくれた人に出すってのはどうなんだ?w
その日のうちに出して一緒にってのならわかるけど、
別の日に改めてってのは、何か違う気が。
てっきり、供恵さんが買ってきたものを勝手に食べてるのかと思ってた^^;

でまぁ、供恵さんですよ。
本当にこの人は何者なの?^^;
何で4人が来るってわかったんだろ?
直前に電話があったってことなんかね?
でも、それなら時間制限を付ける必要はないだろうし。
謎な人ですねぇ。

さてはて、物語は奉太郎が走りながら友子が仮入部してからのことを思い出していくことになる。
その中で里志、摩耶花、えると順番に走りながら話を聞いていく。
えるからちゃんと話を聞き出すためにそれまでに奉太郎は必死に話をまとめていく。
途中完全に休んでましたが。

それを終えて友子と直接話す。
その時はショートカットをしてましたね。

新歓祭。
そこで、製菓研が古典部の前となった。
その中でえるが気になることがあるということで、時間もあるし奉太郎はそれに付き合った。
その話を聞いていたのが仮入部をすることになる友子だった。

しかしまぁ、かぼちゃ云々から山菜の下ごしらえに失敗したのを隠していた、
ってことに繋がるとは思いもしなかった。
えるの行動も素早いわけですが、下ごしらえに関しての説教も忘れないところがいいですね。
冬実なんかも巻き込まれてたみたいですね。

ちなみにこの時製菓研にいた二人って文化祭の時に古典部の部室にクッキーを売りに来た、
被り物を被っていた二人組ってことですよね?
変わらず押しが強いみたいですね^^;

その次に思い出したのは奉太郎の誕生日。
奉太郎の誕生日なのに一番動いていたのは省エネ主義の奉太郎。
なんだろう、すごく不自然w
でもって、奉太郎としては隠そうとしていたこともあったりね。
本当になんでえるが自分が寝込んだときに来てくれたことを隠そうとしたんだろうかねぇ。

ていうか、アニメの方がちとおかしくなってくるんですけどね^^;
えるが家に来たのはそれが初めて、ということになってますが、
家にはあがってなくとも、アニメでは家の前まで来てますよね。
そうなってくると、はて、どういうことだったんだろ?
って感じにも。

里志と摩耶花については今回で触れられていますが、
「遠まわりする雛」のときには触れていない部分だったので
アニメで描くのはおかしいんじゃないかと書きましたが、
アニメは補足的な意味合いがあったんだなぁ、というのがわかりました。
だから、これはよかったということになりますけど。

えるが家にきたことに関してはちとおかしいことになってきそうな気も。
まぁ、続編考えてなかったら何ら問題ないけど。
家に入ったことで知る部分だけそのままで
家の場所については別の言い方もありますかね。

ちなみに招き猫のリモコン。
まずなんでそんなもの作ったとも思うわけですけど、
天井にある受信機に対して目の位置にある送信機って、
反応すんのか?という疑問があったり^^;
反応するにしても反応悪そうだなぁ。

その次は喫茶店。
友子の従兄が始める開店前の喫茶店に呼んでもらった。
その中で明らかに不自然な一言があるわけですが、
その子が直接関係があるのかと、「友達」かと思ってたんですけど、
そんなに単純な話じゃなかったんですね^^;

お店の名前は奉太郎もしっかりと考えてたんですね。

雑誌のことは全然気づかなかったなぁ。
そういやそうだったと後で奉太郎の話で思い出したくらいです。

最後は前日。
普段と変わらない話。
でも、友子を怒らせることに至った。
えるはその日だけに原因があると思っていた。
その原因は携帯電話。
着信があって急用だったならと思って出ようとした。
でもまぁ、おそらくメールだったんでしょうね。
けど、通話ボタン以外のどこかのボタンを押しても通話は繋がるように設定出来たりしますけどね。
その辺は持っていない二人にはわからないところでしょう。

ていうか、いつ携帯持つんだろ、この二人^^;

でまぁ、大切なものを勝手に触れてしまった。
そのことで怒らせてしまった。
だから謝るつもりでいたえるだったが、
そうじゃない、と。
で、そうなるとえるにも自分が数日の間に知らず知らずのうちに傷つけていたんだと気づいてしまう。
何でわからない?と思う時があるほど鈍いのに、
わからないでいいときには鋭い。
その辺はえるが優しいからなんだと思いますけどね。

そんなこんなで全ての話をまとめて答えを出した奉太郎。

う~ん。
知り合って日の浅い友子と他の4人が変わらない関係でいたのが、
勘違いのもとだったんだと思う。
上下関係も明確にはなく、ものすごくゆるいわけで、
そんな空気にすぐに友子も馴染んだ。
それゆえに4人はそれまでの4人のときと全く変わらない過ごし方をしていた。
奉太郎が1年の間でえるを知ったように、
友子もえるのことを知るには日が明らかに短すぎますよね。
他の人もまた同じで。
だから、それぞれの言い方の中での捉え方が明らかに一人だけ違う。
それをそのままにしてたからズレが生じて、今回の勘違いを生んじゃった。
ってことだと。

本当に勘違いで突っ走ってたなぁ、とは思う。
でも、本当に必死だったんでしょうね。
この後、友子はどうするんだろうかな。
向き合うことになったわけですからね。
このままに出来るような子じゃなさそうですけど。

だからこそ、奉太郎に最後の一言は言ってほしかったなぁ。
友子が何かを言おうとしてもかぶせるようにでも言えただろうし。

学校の外のことだけどさ。
せっかくできた新しい繋がりなのに、なんだかもったいない気もする。
もう一度5人で会う日が1日でも早く来てほしいなぁ。

この後、奉太郎はえるや摩耶花にはどうやって話をしたんだろう?
里志と同じようにほとんどわからないようにではあるでしょうけど。
今のままだと確実に空気が悪いだろうなぁ、と。
ただ、それで勘違いがどうにかなったところで、
今回のことってえるの中では結構大きなものとして残るよね。

シリーズ第6弾が出ることを楽しみにしたいです。
ただまぁ、文庫化待つかもしれないですが^^;


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米澤穂信 「ふたりの距離の概算」

JUGEMテーマ:読書感想文    ◆古典部シリーズ    千反田えるのうかつな行動によって事件が始まったように    見えたが、事件の当事者とあっ

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|ョェ・´。)こんばんは 壁]´Д`*)。このブログはきゅーの日常を描いたものなのだ 米澤穂信さんの「ふたりの距離の概算」なのだ(ノ)`ω'(ヾ)むにむに ふたりの距離の概算 (角川文庫...

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