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天体少年。 さよならの軌道、さかさまの七夜/渡来ななみ(著) 読了

天体少年。 さよならの軌道、さかさまの七夜/渡来ななみ(著)たった七日間の恋物語。
宇宙に恋する少女が出会ったのは天体少年だった。

別れが決まった物語ということで、
どういうこったろ?
と思っていたら、二人の時間はすれ違ってたんですね。
出会いが別れで、別れが出会い。
だからこそ、ある種の永遠ともなる時間を二人は過ごす。

すれ違うゆえの悩み、でも、すれ違うからこそその悩みも解決することが出来る。
想いは出会いのときにちゃんと伝えてくれていたから。

切ない別れ。
でも、そこにあるのは辛さだけじゃない。
相手の明日を、そして遠い未来を願う始まりを。

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以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
互いに出会ったことで成長していく。

天体にしか興味を持たない父親。
そんな父親に我慢し続けた母は別れを選んだ。
そして、海良は父親を選んだ。
別に父親を許しているというわけじゃない。
そんな中、異国の地で出会ったのがタウという天体少年だった。

父親と同じように宇宙に恋をしている海良にとって、
恋をするのは自然の成り行きだった。

でも、出会いは不思議なもの。
タウは初対面であるはずなのに、自分のことをよく知っていた。
そのことを七日間で海良も知っていく。

二人の時間が同じように流れるのは夜の間だけだった。
タウは遠い未来から過去へと遡ってきた存在。
元々は人だった。
でも、その体は遠い未来で天体へと変わった存在。

そんな彼に海良は恋をする。

母親の本当の想いを知ることも出来た。
一番二人が長くいられる日に、タウが東京へと連れて行ってくれた。
テレポートで。
それはとても不思議な体験。
三次元でも四次元でもない、さらに高次元な場所を通って海良は東京に降り立った。

この時の文章の書き方があまりに穴抜けだったから、
てっきり何かミスったんか?
と思った^^;

好きだからこそ、別れを選んだ母。

そして、その帰り道で二人はキスをした。

でも、翌日出会ったタウの表情は今まで見てきたそれとは違っていた。
キスをしたときに流れてきたタウの記憶。
自分についた優しさからの嘘。

自分がそのことを知ったことをタウはきっと知らないままだったんでしょうね。
始まりが一体何だったのかをちゃんとわかっていなかったように、
タウ自身の力でも全てがわかってるわけじゃないんでしょうね。

タウは徐々に表情を失っていった。
それは当然だった。
天体となり人としての感情を失っていたのだから。

それが、自分との別れの時の表情へと繋がったのは海良と過ごした七日間があったから。
そして、それを決して後悔していない。
そのことを最初に伝えてもらっていた。

でも、そのことをすっかり忘れていた。
自分がこんな気持ちになるとは思っていなかったから、
タウの最初の言葉を同じ気持ちでは受け止められなかったから。

自分と出会ったことで、この先タウは辛い想いをするのではないか。
だったら、自分とは出会わない方がよかったのではないか。
会わないことを選択することは出来る。
でも、キスをした思い出もなかったことに。
最後の夜、会わないことにしようとした。

でも、同居する父親の助手さんたちからの言葉でタウの言ってくれた言葉を思い出す。
そして、自分の想いはタウに届く。

タウを呼んだのは自分だった。
そのことにそこで初めて気付く。

そして、そこからタウの七日間が始まる。
感情を取り戻し、海良に恋をし、別れを告げる七日間を。

切なかった。
だけど、まだまだ子供でしかない海良の成長してく姿がすごくよかった。
一体どちらが始まりだったのか。
それはわからない物語。
でも、そんなのはどっちだっていいんですよね。
そこにある確かな七日間とその記憶があれば。

タウの優しく包み込んでくれる優しさがあったから、
タウの真実を知ったから海良が成長することが出来た。
でも、タウをそんな感情豊かな表情を作れるまでに戻したのは海良がいたから。

永遠に続いていく七日間。

しかしまぁ、海良のお父さん、すげぇな^^;
難しい人だわなぁ。
普段が普段だから、冗談が冗談にならんとはw
海良がついてきてくれたのは本当に嬉しかったでしょうね。
自分とよく似ているってこともお父さんはわかってるでしょうしね。

海良はこれからどういった人生を歩むんだろうなぁ。
タウのことは忘れない。
でも、新しい恋をすることはあるのでしょうかね。

タウのいた未来の世界。
月が離れたことで起こった地球の変化。
タウ以外の人たちは一体どうなったんだろうなぁ。
ちなみに一度地上に降りたっていうのはいつの頃だったんだろうかねぇ。
どんな世界になってたんだろう。

楽しかったです。
今後、この作家さんの新作は読みたいねぇ。


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