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雛鳥トートロジィ/柴村仁(著) 読了

雛鳥トートロジィ/柴村仁(著)異母兄妹が出会って、何かが始まる。
という話かと思ってたのですが、
始まる前の話がメインだったようです。

鷲介と鴇子の二人の視点で描かれていく。

鷲介目線だと色々とわからないことがあるのですが、
それが鴇子目線になるとよくわかってくる。
これはそういうことなのか、とか、
これはそういうことじゃなかったのね、とか。

しかしまぁ、鷲介がなんかすごくゆるく感じたw
鴇子がしっかりしてるから余計に感じたのかもしれないけど、
しっかりやるときはやる部分もあって、いいお兄ちゃんだったなぁ。

しかし、蔦夫さん器でかすぎじゃね?

この後の二人がすごく気になるところで終わったので、
続編というかサイドストーリー描いてほしいなぁ、とか思ったりします。

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以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
というわけで、突然やって来た異母妹・鴇子に困惑する鷲介。
ちなみに「鷲介」と書いて「しゅうすけ」と読みます。

相談した十条くんのキャラもいいなぁ。
ずっと仲が良かったような感じがするのに、
同級生でありながら再会は通っているお店でのことで。
それまでは話したこともなかった。
なんだかんだでちゃんと答えてくれてるのがいいですね。

鷲介の部分は鷲介自身が状況を理解しきれてないので、
読んでるこっちもどういうことなんだろう?
って感じで一緒に進んでた感じです。

それで、最後の交通事故。
うそんw
って感じで、次に行くと今度は鴇子目線で話が戻る。

えっ?どうなったの、これ。
という感じで話が鷲介の家に来る前に戻るわけですが。

この鴇子が本当に苦労人だったわけでね。
何でこんなことにというくらいに色々と。

えぇっと、結局叔母だと言っていた人が実の母親だったってことなんですよね。
子育ては絶対に出来そうにない母親だというのはすごくわかった。
だけど、そこまで隠そうとしたのは何でだったんだろう?
そりゃまぁ、育児放棄して祖母に育ててもらってたわけだから今更だけど。
それだったら徹底しろ、とは思うところです。

で、そんな彼女の間違いから鴇子が鷲介のところに来るわけですが、
蔦夫さん、自分の連絡先くらい登録しとこうよw

でまぁ、叔母の家を出てから友達の家にいさせてもらってたわけですけど。
その家がまた大変なことになって。

彼女が何してる人って聞かれてネズミって言った時に思い出したのは、
鷲介の方でしてたニュース。
マルチ商法だかなんだか。
そういうことなんじゃね?
と思ってたら、そういうことで。

しかも、部活の仲間との旅行から帰ってきたら母親が訴えられてえらい騒ぎに。
包丁を持った友達が待ち構えていたのは怖い。

それで急いでその家を出たわけですが。
合鍵を返すのを忘れていて。

それが鷲介と鴇子の再会に繋がる。
あの人そういうことだったんかぁ、という感じで。
にしても、お前怪しすぎるだろ。
ていうか、何で鷲介にちゃんと説明しようとしなかったのかと。
女の子がこんな時間にこんな場所にいるなんて危ないと思って。
って全く関係なかったしな^^;
本当にお前が一番危ないわ、と。

で、一体彼の正体はなんだったのか^^;

鷲介の事故に戻るわけですが、奇跡的に軽傷となる。
職質かけてきた警察官からは、ものすごく謝罪されたらしいね。
そりゃまぁ、罪もない人職質かけて焦らせて結果事故だもんなぁ。
ただまぁ、鴇子のバッグを預かっていたことで軽傷で、
でもって、根本的に鷲介の不注意であるから、
鷲介もその謝罪で終わらせた。

そして、鷲介はやっとこさ父親に話を聞けた。
で、疑問も解き明かしていく。
しかしまぁ、心配したと声をかけたのが入院した鷲介でなく、
鴇子が先というのが辛いねw

名前が似ているという繋がりってそういうことだったんだなぁ、と。
蔦夫さんに隠し子も愛人もいなかった。
全部鷲介の祖父、蔦夫さんの父がしていたことだった。

鴇子の母が本当の隠し子。
で、蔦夫さんにだけ祖父が彼女のことを気にかけてくれ、と言っていたらしい。
それで、鴇子のことを伝えられて一も二もなく受け入れた。

マジで器がでかい^^;
いくら祖父の頼みだからって、そんなに素直に受け入れられるものなのかと。
カッコいい人だなぁ、と純粋に思った。
認知したもん勝ちってすごい考え方だなぁ。

ただまぁ、奥さんへの誤解はちゃんと解いた方がいいよね^^;
それを解けば鴇子との関係ももっとよくなるだろうと思うし。

鴇子にはいつか本当のことを話すんでしょうかね。
その時、鴇子はどういう風に思うんだろうか。

さてはて、その後の鷲介と鴇子。
鴇子に卒業式前に告白してきた男の子と再会したわけですが、
その時の鷲介の兄っぷりが笑えたw
内心かなり楽しんでただろうなぁ。

で、その前の仕事の電話に関してはあとがきで補足されてましたが、
何か色々と上手くいったみたいですね。
あまりいい気持ちではないかもしれないけど^^;

続編もしくは公式サイトのサイドストーリーで短編がほしいなぁ。
と思う作品でした。

楽しかった。
やっぱり柴村仁さんいいですね。

人魚はプールで泳がない
メディアワークス文庫の公式サイトにて掲載されている短編。
今作の「雛鳥トートロジィ」のサイドストーリーではなく、
完全な別物の新作短編です。
ただまぁ、わざわざ別に書くことはないかと思って、
サイドストーリーの時と同様にまとめて感想です。

人魚が陸上で人間と同じように生活している話。
高校生の女の子の隣の席の男の子が人魚。
陸上に上がるにはそれなりの理由が必要らしく彼にもそれがある。
で、女の子の方は水泳の選手としてかなり注目されていた子なのですが、
ある時を境に泳げなくなってしまっていた。

で、、、
色々と話をふってるのに何もその後に進んでいないというね。
続きがすげぇ気になるのですがw
これどうするつもりなんだろ?
次の新作に向けてのプロローグ的なものになってんですかね?
それならそれで楽しみな話の内容なわけですが。

これだけだと、すごく不完全燃焼な感じです。
面白そうな空気がすごくあるのに、もったいない。
続きがすごく読みたいです。


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