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三匹のおっさん ふたたび/有川浩(著) 読了

三匹のおっさん ふたたび/有川浩(著)前作は事件の色が濃かった1冊でしたが、
今回はその色が薄くなりご近所のトラブルという感じになり、
帯の「ご近所限定 正義の味方」というのがしっくり来ました。

それ故に派手さと言ったらなんか違いますが、
そういうのはあまりなく、
でも、身近に感じられるのが強くなったかなぁ、と。

だから、前作からさらに「三匹のおっさん」が好きになりました。

そんな今作は三匹の活躍よりも、その周りに重きを置いたという感じでした。
もちろん三匹の活躍もありますが、メインはその子供たちという感じで。

1話の貴子さんしかり、
5話の康生さんしかり。
そして、3話の早苗ちゃんも。

ボーナストラックは思いもよらない繋がりにうれしくなりました。

というわけで、本当に満足の1冊でした。
楽しかった。

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以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
ダメダメっぷりを見せつけてくれた前作の貴子さんがトップバッター。
働き出した先でのゴタゴタ。
この掴みが抜群によかった。

根っこが負けず嫌いだったゆえに、
いい方向に向くと全てがいい方向にいくんだなぁ、って感じでした。
それが周りの考え方もいい方向へと変えて、
いいとこのお嬢さんという感じは抜けたんじゃないかな。
そんな変化もあってキヨさんたちとの関係も前のような感じではなくなったみたいですしね。
本当に良かった。
解決を自分でして、きっちりケリをつけたのもカッコよかったです。
しかしまぁ、貴子さんももうちょっと早く気付けばいいものを^^;
どう考えてもあんなんおかしいと思うけどねぇ。
それまでがそれまでだったから、悪い方にってすぐ考えたくなかったんでしょうけどね。

書店の万引き事件。
この最後の店長さんの采配にはビックリした。
見事だなぁ、と。
そして、書店に入る利益があんな額だとは知らなかった。
ただ、あとがきでこの部分には少し付け足されてることがあったわけで、
なるほどなぁ、
とこれまたいいことを聞いた。

昔は漫画雑誌をことごとく立ち読みしてましたけど、
ちゃんと買い始めてよかったと心底思った^^;

ノリさんのお見合い。
そして、早苗ちゃんの不安。
あれは全部ノリさんの妹が悪い。
本当にムッとしましたねぇ。
ただ、ノリさんもノリさんですよ。
一番近くで見てきたのに、もうちょっと変化にしっかり気づいてあげてもいいものなのに。
歳で迷惑をかけるのは自分の方なんて言われたことがかなり響いてたってことなんでしょうけど。
そこはこう、踏ん張ってほしかった^^;
ただ、お相手の人は別に悪い人じゃなかったので、
これからもしまたなんてことになったら、
今度は上手くいってほしいなぁ。
しかしまぁ、夜回りがこんなことに発展するとはw

中学生によるゴミ捨て問題に、老人のゴミ捨て問題。
悪びれない老人の方が見てて腹が立つなぁ、と^^;
最近の若者は、と言う反面、
最近のお年寄りはとかいい大人が、とも言われる。
どうなっちゃうのやらですねぇ。

しかしまぁ、この時といいキヨさんは今回は損な役回りばかりでしたね^^;

5話の康生さんの話が一番好きでした。
出来た息子とキヨさんたちに言われる康生さん。
そんな彼の過去。
そして、そんな過去の考え方を変えたのはキヨさんの息子である健児さんだった。
康生さんの話を聞いてると、
やっぱりなんだかんだでキヨさんの息子だなぁ、って思いましたね。
しっかり芯の通った人だと思いました。
で、康生さんは康生さんでシゲさんが本当に大好きなんだなぁ、って。
これからも祭りがしっかり続いてほしいですね。
あの町内会長さんも考えが少し変わってくれればいいですが^^;

最後は偽三匹が登場。
そして、その一連の原因は芳江さんだった。
本当に偽三匹のやり方にはイラッとしたねぇ。
三匹とは全然違うんだもの^^;
というか、キヨさんは本当にいい迷惑だわなw

ただ、そんな中でキヨさんと芳江さんとの馴れ初めが少し聞けたのがよかった。
芳江さん、すげぇなw
でも、芳江さんに向けられてた別の人の気持ちには気づかない辺りを考えると、
芳江さんの方がキヨさんのことを大好きだったんでしょうねw

で、キヨさんは引っ掻き回されたわけですが、
事の発端となった芳江さんは温泉に連れて行ってもらえることになり、
何かすごいずりぃな。
と思ったw

祐希も今回はキヨさんから頼まれたりして動いたり。
自分でこっそりついて来たりもしてましたけどね。
なかなかの活躍。
祐希はいい彼女を捕まえたなぁ、と思ってましたが、
早苗ちゃんもいい彼氏を捕まえたなぁ、と。

そんな二人はそろって同じ大学に合格。
いい付き合いが続くといいですねぇ。
ていうか、別れたら原因がなんであれ、
祐希はノリさんに怖い目にあわされるだろうけどもw

途中では「シアター!」での出来事もちらっと出てきてました。
こういうのがあると思ってなくて、
読む前に3巻まだかなぁ、って書いてたんで、
ちょっとビックリしたw

ボーナストラックは前作で祐希と早苗をかき乱し、三匹に助けてもらって転校した潤子の過去。
これがまたよかった。
新しい場所でのこれからの潤子がどうなっていくのか楽しみです。

しかしまぁ、、、
「植物図鑑」のイツキでいいんですよね?
苗字が日下部で植物に詳しい男の子。
巻末にクロスオーバー作品て書かれてるし。
こんな形で再登場してるとは知らなかったなぁ。
しかも、お相手が潤子というのがまた憎いことすんねぇ、とw
久しぶりに色々な名前の植物を聞いた。

イツキは潤子のことをしっかり覚えてるのかなぁ。
新しい恋を見つけて幸せになってるけどw

本当にいい1冊でした。

「植物図鑑」を久々に読みたくなりました。
そろそろ文庫化されるかなぁ?
文庫化される順番的には次あたりな気がするんだけど、どうだろ?


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「三匹のおっさん ふたたび」有川浩

剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械をいじらせたら右に出る者なしのノリ。「還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!」と、ご近所の悪を斬るあの三人が帰ってきた! 書店万引き、不法投棄、お祭りの資金繰りなど、日本中に転がっている、身近だからこそ厄介な問題に、今回も三匹が立ち上がります。ノリのお見合い話や、息子世代の活躍、キヨの孫・祐希とノリの娘・早苗の初々しいラブ要素も見逃せません。漫...

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