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逃げろ。/高村透(著) 読了

逃げろ。/高村透(著)今年1冊目となりました小説。

良かった、とは言えないかなぁ。
かと言って完全なハズレってわけでもなかったです。

中盤と終盤のちょっと前辺りは良かったです。

出てくる人たちにあまり魅力を感じなかった。
ってのが良かったと言えない理由の一つですね。
彼らの言っていることに感情があまり乗ってないように感じたんですよね。
そういう感じの人もいたんですけど、
そういう人だけじゃなくほとんどの人が。
だから、あまり魅力を感じませんでした。

隕石が落ちてくる。
ニュースではただ逃げろとだけ。
そんな状況で人はどうするんでしょうね。
僕ならどうするだろうか。
そういう考えは読みながらずっと考えていたのですが、
結局最後まで答えは出ませんでしたね。
その時にならないとわかんないのでしょう、きっと。
そんなことになってほしくないですが。

とりあえずは、この世界のようにはなってほしくない。
ただ、だからといって国が自分たちを守ってくれるわけではないので、
似たような世界にはなるのだろうなぁ、とは思うところです。

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以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
あまり感想を続けるつもりはないのですが、
とりあえずは冊子や本の裏のあらすじに騙された感じがなくはない。
もっと壮絶な状況が出社した会社にあるのかと思ってたんですけどね。
というかまぁ、隕石が落ちてくるということ自体が嘘の情報で、
とかって展開かとも思ってた部分はありました。

序盤はどういう展開なのかが読めない、
キャラに魅力がない、で楽しめてなかった感じが強いですね。
でも、中盤になってくるとオーナーのキャラはよかったです。
後、オレンジ頭の男性も。
その辺りから入谷が色々としだして展開もよくなってきました。

そこから逃げた先のツリーハウスでの日々は正直、
ここにきて、コレ?
って感じましたね。
それで最後のアレでしょ。
この流れは変に感じましたね。

人間と人間の殺し合い。
理性を失うってそういうことなのな、って感じでしたね。
その中でしばらくの間としても高木さんがいたこと自体すごいと思うわ。
高木さんは自分も狂ってるとは言ってましたが、
それは世界が狂う前の話であって、
狂ってしまった世界の中で高木さんは理性を保ってるから狂ったとは言えないだろうね。
それもまぁ、ツカサがいたからこそなんでしょうけども。

主人公の一樹は序盤は本当に魅力がなかったなぁ。
話が進むにつれてよくなってきましたが、
最後でガクンとまた下がったけどもね。
相手が幸せそうだったからいいんだけど。
何でそういう展開へ持っていったんだろう?
とどうしても引っかかるなぁ。

けどまぁ、自分が逃げ続けていたものにその中で気付く。
そういうことに気付けたときの一樹はよかったと思います。

血の繋がった兄妹でないのはたぶんそうだろうなぁ、と。
で、そこにある感情も本人が言わないだけで誰もがそうと感じる話しぶり。
でも、最後まで兄妹としてって言ってましたがね。
彼女に自殺に関係してるとしたら、それは自分しかいないに違いないのにね。
それはわかっていても、これからもわかってないフリをするのだろうかな。
それとも本当にわかってないのかね?

カワハラさんの死は正直なしの方向で進めてほしかったなぁ、
と読むほどに思ってましたが、最初からそりゃ無理な話だろうな、
とは思ってました。
でも、まさか諸共殺してくれって展開とは思ってなかった。
多くの人を殺しましたけど、生きていてほしかったなぁ、と。

一樹とツカサは隕石が落ちるその日まで逃げ続ける。
隕石は本当に地球に落ちるのだろうかね。
それが不思議でならない。
落ちないんじゃないだろうか、と読み終えて思った。

まぁ、悪くはなかったです。
ただ、良かったとも言い難い。
本当に。
この人の別の作品を読もとうとは思わなかったなぁ。
そんなところです。


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