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僕の小規模な奇跡/入間人間(著) 読了

僕の小規模な奇跡/入間人間(著)随分と読むのに時間がかかってしまいましたが、
面白かったです。

時間がかかった理由は前半にありまして、
どうにも入り込めなかったんですよね。
どういうことかイマイチ話がつかめなくて、
これ短篇集なのか?
とすら疑いもして。

けど、1章が終わりに近付いてからですね。
繋がりが見えてきて、すごく引き込まれました。

ほんのり切なくなる部分もあったりしますが、
笑って楽しめる話でした。
というかまぁ、メインの語り手となる2人を始め、
キャラクターが楽しませてくれる話です。

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以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
てっきり同じ時間で進んでるものだと思ったのですが、
途中まで違和感なく進みすぎでしょ。
完全に騙されてた^^;

4人の繋がりはすぐに理解出来たのですが、
こことここが繋がってたのか、とビックリさせられてばかりでした。

「俺」の性格好きだわぁ。
自分を貫いてる姿がカッコイイと思った。
付きまとわれてる方としては鬱陶しい、と思うのでしょうけどね^^;
「彼女」がそういう接しられ方に慣れてないから逆に近づくことが出来たんでしょうね。
嫌いって言われてるのに、イヤって感じがあまり伝わってこなかったもんなぁ。

ハンサム丸=トマトとか全く予想してなかったw
お前かよ、とツッコミたくなったねぇ。

ストーカーの正体はハンサム丸だと思ってて、
間違っちゃいなかったんですが、
また別にいたとは^^;
しかも、これまたあんただったのかよ、と。
ていうか、途中は妹も協力してたしねぇ。

彼女が警察に連絡しなかったのは、
警察が嫌いというのは当然あるでしょうけど、
ハンサム丸が言うように気付いてたんでしょうね。
けど、本当のストーカーもいると気付いてるから、「俺」をそばにおいた、と。

にしても、怖いかったなぁ^^;
揉め事に慣れてるとか怖すぎだろ。
でもって、躊躇なく人を刺せるとかどういう神経をしてんですか、と。
雑誌入れてたのに貫通してるっていうのには、思わず笑ってしまったじゃないかw
おぉ、対策してたんだ。
と思ったのに、貫通してんかい(;´Д`)ノ
ってね。
まぁ、らしいという感じだと思いましたけどね^^;

その後のやり取りもよかったねぇ。

ストーカーさんの足を掴んだ女性の言った言葉で、
あんただったのか!
とここが割とツボに入った。
直後に言った妹の言葉がまたよくてよけいによかった。
妹は自分自身に言ったようなものではあったみたいですけどね。

20年前の事件との関係。
ハンサム丸と彼女の家が20年前の彼女の家だというのは予想が出来ましたけど、
「俺」と妹の家の方は予想してなかった。
それがわかって、なるほどとなったのは靴ですね。
お兄さんが投げた靴屋の靴だったんでねぇ。

で、その靴屋ってのが妹のバイト先。
繋がりってそういうことだったのなぁ。
と最後の方になってようやく気付いた^^;
靴投げたことと靴屋ですぐに結び付けろよ。。。
と思ったものです。
靴屋が繁盛して潰れなかった理由も別のことだと思ってたもんなぁ。
あぁ、そういうことか。
写真もかぁ。
と悔しかったねぇ。

しかしまぁ、排水口に捨てたナイフを甥っ子が披露とは思いもしてなかったでしょうね。
20年前の「僕」を傷つけたナイフが、
傷つけた人の娘を、傷つけられた人の甥っ子が救うために使う。
そんなことが起こるなんてもっと思いもしなかっただろうなぁ。

「僕」の運命が続いていたということなんでしょうね。

彼女のお母さんがハンサム丸が連れてきた妹を見て涙を流す。
あれは、ようやく流れた涙だったんでしょうね。
運命が続いていたということの。
けど、よくわかったなぁ。
という感じで。
姪っ子になるのにそんなに似てるものかね?
雰囲気が伝わってきたのかな。

互いに結婚したら、本当に呼び方はどうなるんでしょうね?
妹が一番年下だから、ハンサム丸が「俺」をお兄さんて呼ぶのかな?
まぁ、呼び方なんて別にどうでもいいとは思いますが。
家族としての繋がりが出来たときに、
まだ「トマト」だったらそれはさすがにないと思いますけどね^^;

単行本には収録されていなかった、その後の話も楽しかったです。
少し古いメモってのがすごくグッと来ました。
どのタイミングから渡そうとしてたんだろうなぁ、
と素直じゃないなぁ、と可愛く思いました。

その後のその後にもまた何か色々とあるみたいですが、
4人が幸せになってくれてると嬉しいですねぇ。

入間人間さんの他の作品も安心して読めそうだと判断したので、
これからどんどん読んでいきたいって思いました。
面白かったです。


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