ぐ～たらにっき

Lazy Diary

2011.05.13 22:49 | TB:1 | CM:0

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サクラダリセット 5 ONE HAND EDEN/河野裕（著）　読了

9年間眠り続ける女性。
彼女の能力は夢の中に仮想世界を作り出す。
管理局からはワンハンド・エデンと分類される能力。
片手で作ることが出来る楽園。

夢の中の咲良田。
その調査をケイはすることになった。
リセットをして夢の中と現実の違いを調べる。
けど、ケイの本当の目的は別。
夢の中の菫を街の外に出したらどうなるのかを実験する。

現実と全く同じ生活をしたケイと美空。
しかし、そこに違いはなかった。
ただ、目に見えてはっきりわかる違いはあった。
街が白い靄に囲まれていること。
街の東西が反転していること。

そんな夢の中で再会したかつての協力者。
彼女はその世界を壊すことの出来る能力を持っている。
彼女が気に入らなければ夢の世界は簡単に壊れてしまう。

能力者である片桐穂乃歌。
彼女がいない世界。
神であるチルチル。
その妹となったミチル。

ミチルが穂乃歌であり、
チルチルは穂乃歌によって作られた偽物の神様。

自分の望むものが何でも手に入る世界。
その世界の神になっても穂乃歌は幸せにはなれなかった。
神様は人を幸せにするだけ。
人は神様を幸せにしない。

だから、穂乃歌はチルチルを創り出し、
穂乃歌である記憶を消してミチルとなった。

一度目は宇川によって世界は壊された。
けど、それはチルチルがミチルに自分の正体を気付かせるために作った、
壊されるための世界だった。
本当の夢の世界は白い靄の向こうにあった。

だけど、チルチルが思うような結果とはならなかった。
穂乃歌は能力を使うことをやめようとした。
世界の崩壊。

野良猫屋敷のお爺さん。
野ノ尾の友人。
夢の中の世界に穂乃歌以外で自由に出入りすることが出来る住人。
彼の能力はシナリオの写本。
シナリオは決められた世界の事実。
未来を変えようとしたことすらもわかってしまう。

そんなお爺さんと穂乃歌を結びつけるためのお芝居。
リセットで再び入った世界でケイは全力の芝居をした。
全力で走るケイってのいうのは本当に珍しいでしょうね。

野ノ尾の言葉がしっかりお爺さんに届いてよかった。
幸せとは隣にいる人が幸せであること。
一人では幸せにはなれない。

孤独だった2人が手を繋ぐ。
そこに本物の幸せの青い鳥が生まれた。

リセットで一番変化を受けるのは指示を出すケイの一番近くにいるリセットをする美空本人。
そして、今回は本当に大事でしたよねぇ。
美空は自分の中の混沌としたものが何なのかしっかりと理解し、
それを受け入れ、能力以外の普通の女の子としてケイと繋がりたいと願った。
この変化は次にどのタイミングで訪れるんだろう。
それとも訪れることはないんだろうか？

けど、ケイはそんな事実を知ってもリセットを使うことをやめない。

今回美空が失ったものは誰かが教えてもしょうがないしねぇ。
美空自身が気づいて、その答えにまた辿りつかないといけない。

菫がケイに見せたかったシナリオの写本。
そこに書かれていたのは咲良田の能力の始まり。
なんて書いてあったんだろう。
気になる。

最後の菫と浦地の会話は気になるなぁ。
菫は能力がなくなってしまったらダメなんじゃないんか？
それなのに協力するってどういうこった？
それに、その選択はケイとの対立に繋がんじゃないのか？
菫の目的は一体何なんだろう。

で、浦地はなんだかキライだｗ

今回本当に良かった。
いい話でした。

6巻はどうなるんだろうなぁ。
楽しみです。

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