edit

とある飛空士への恋歌 5/犬村小六(著) 読了

とある飛空士への恋歌 5/犬村小六(著)とてもいい最終巻でした。
散々イライラさせられてきた恋歌でしたが、
最後まで読んでよかった。

空戦はなく派手さにかける感はありますが、
その分を他の部分で十分に補えていたと思います。
論戦が個人的に好きなので、
もうちとあってほしかったなぁ。
という感じはありますが、楽しませてもらいました。

それぞれが辿り着いた旅の終着点。
そして、さらに続いていく旅。

常に心のなかにはイスラが。

というわけで、書き始めるとネタバレ要素を含んできそうですので、
とりあえずはこの辺で。

いいシーンが多く、ほとんど一気に読めてしまいました。
もう少し先まで。
という気持ちはありますが、
この終わり方には非常に満足です。

以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
さてはて、てっきり地球と同じで球体の世界かと思っていたのですが、
平坦な世界だったのなぁ^^;
でもって、レヴァームと聖泉の位置関係もそういうことかと、
ようやくわかりました。
こういうの知ると、最初から読みなおしたときにまた別の感じ方をしそうだなぁ。
と時間があるときに読み直したいと思いました。

アメリアの交渉でただクレアを奪われるだけで終わることだけは避けることが出来た。
そして、通行許可を取得できたことが大きな成果となった。

クレアの旅立ちの日。
カルエルはクレアと約束をする。
必ず再会することを。

その時に、カルエルは自分がカール・ラ・イールであることを明かし、
近衛兵に邪魔をさせなかった。
イグナシオの協力もあって出来たことだが、
カルエルの言葉には皇子の威厳があった。

しかしまぁ、イグナシオは本当にツンデレでしたね^^;
今度みんなと会うときは少し素直になってればいいですけどねぇ。

そして、クレアという犠牲を払ったがイスラは進みレヴァームへ。
ファナは相変わらずの美しさだったみたいですね。
大人になってその魅力はきっと増しているのでしょう。

で、海猫とカルエルが呼び続けた飛空士。
やっぱりシャルルみたいですね。
自分は戦争はキライだ。
だけど、多くの人を失い自分も多くの人の命を奪った。
だから、自分は飛び続けなければいけない。
そして、いつまでも大切な人がいる。

海猫のトレードマークは話したことのない親友から頼まれた印。
自分だとわかるようにという意味。
親友というのはビーグルのことでしょうね。
現在は休戦状態ということらしいけど、
単騎突破が終わった後も戦いは続いていたわけですから、
幾度と無く戦ったのでしょう。

シャルルは今どういう地位にいるんだろうなぁ。
傭兵ではないのでしょうけど、
地位とかそういうのに興味がないけど、
エリート的な感じのところにいそうですねぇ。

レヴァームを飛び立ち再び空の果てを目指した一行。
近づくに連れて速度を増していくイスラ。
石畳にひかれるかのように。

その謎を知る人物は1人。
クレアと交換でやってきた空の一族の第二皇子。

それを聞き出すのにアリーのアリーメンが活躍した。
うんざりしていたアリーメンがこういう形で役立つとは^^;
で、王子に好かれるアリーw
あしらい方は慣れたもんで^^;

空の果ては壁だった。
そして全てを飲み込む世界だった。

何のために聖アルディスタは人々にエティカを示したんだろうか?
それがわからん。
針路上に聖泉、空の一族、レヴァームがあったのはきっと、
出会うためにそういう配置をしたのだろう。
というのはわかるけど、その先の目的地が全てを飲み込む壁ってのがねぇ。
てっきりその先にいけるものだと思ってたねぇ。
まぁ、最初から石畳に戻ると記されていたのに、
深く考えてなかった自分が悪いわけだが^^;

イスラとの別れを経て、
レヴァームに戻り、
バレステロスへ。

凱旋式でカルエルはカール・ラ・イールとして演説をした。
助けたい人を助けるために過去の名前を利用した。
それは予想以上の反響となった。

共和政権が崩れようとしていたバレステロスを
再び盛り返した。
王政復古ではなく、共和政権をそのまま保つ形で。

そして、家族との再会。

それぞれのなすべきことをそれぞれの国で。
チハルのはさすがに泣きそうになったなぁ。
ベンジャミンとシャロンは幸せになってほしい。
ノリアキはどうしたいんだ?w

カルエルは再び家族との別れとなる。
クレアを助けだすために、
自分も動いたほうが早く資金や人が集まるからということで。

最後の最後までアリーは自分の気持ちを押し隠してましたね。
悲しませることにしかならないから。
鈍いカルエルでは気持ちに気付きかけてましたけどね。
アリーがそうさせなかった。

これでもかという規模の
第二次イスラ艦隊。
2人の恋を悲しい結末で終わらせたくないという、
人々の願いから生まれた艦隊。

三国から集まった艦隊だけでなくレヴァームからも艦隊が繰り出される。
挟み撃ちになる空の一族は第二皇子によれば3日もあれば十分だと。

しかし、攻撃をするために行くわけではない。
交渉をするために。
大切な人を救うために。

空の一族の全容がどうなってるのかというが非常に気になっていたのですが、
それはなかったですね。
それがちょっと残念でした。

きっとカルエルはクレアを救い出し、
ベラスカスの家族のもとに帰ったでしょう。

その後はどうなるんだろうなぁ。
共和政権として国は動いていくのでしょうけど、
クレアとカルエルの2人が戻れば、
また一波乱ありそうな感じ。
とにかく、2人が幸せに暮らせればと思います。

とても楽しませてもらった5巻でした。
いい完結編で、
いい最後でした。

色々とイライラしながら読んでいた前半でしたが、
後半が本当にいい方向へと向いてくれました。
読むのをやめなくて本当に良かったです。

トラックバック

TB*URL

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

template by Lazy Diary

copyright © ぐ~たらにっき all rights reserved.