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とある飛空士への恋歌 4/犬村小六(著) 読了

とある飛空士への恋歌 4/犬村小六(著)明るい話はなく、
ただただ辛い現実の連続。
仲間の死を受け入れるだけの時間も与えられず、
戦いは続いていく。

そんな内容でしたが、
1巻から3巻までイマイチだなぁ。
と文句を言いながらも読み続けてよかった。
4巻は今まで一番良かった。
「とある飛空士への追憶」にも引けを取らない
内容でした。

以下ネタバレ含みつつ感想続けます。
イグナシオはラ・イールの血を引く子供だった。
彼がイスラにいたのはクレアの護衛のため。
そして、寮生活をしていたのは彼の希望だった。
カルがどんな人間か知るために。
そして、復讐するために。

イグナシオの母はカルの父・皇王に捨てられた。
妾でもなかったために、完全に歴史の闇の中の存在だった。
母の死。
そして、クレアの存在が彼の唯一の生きる道となった。
復讐するための近道として。

その後、さらに大変な思いをしたんでしょうね。
本職はクレアの護衛だったわけで、
他の生徒との交流を一切してなかった。
その地位になるためにひたすらに自分を鍛えたみたいですね。

射撃の腕は本当に素晴らしかった。
のちに寮生たちにツンデレと呼ばれることとなるw

カルへの復讐はするつもりではあるみたいですが、
カルの操縦技術に呆気にとられ、
前ほどそういう意志はないみたい。
というよりは、イスラで出会ったカルを見て、
そういう気持ちは削がれたみたい。

どうなるかはこれからのカル次第ってことでしょう。

そして、そんなカルはクレアの正体を知ることとなる。
悲しみに暮れ、
自分の体を傷つけて失神。
仲間の死から、いくらの時間も経っていなかった。

その後は部屋に閉じこもる。

ニナへの憎しみでいっぱいとなったカルに、
アリーの言葉はまともに耳に入らなかった。
アリーは腕を怪我したことで、反応が鈍くなってしまい、
飛空機に乗ることが出来なくなってしまった。
飛空課から父の手伝いもしていたため整備課へ移ることにした。

そんな事実もカルには届かなかった。

そこから連れだしたのはイグナシオだったわけですが。
あれくらい無茶苦茶な方がよかったんでしょうね。

しかし、アリーはすごいな^^;
イグナシオはみんな気付いたみたいだけど、
ニナに扮装したクレアのことにも気付いた。
その後はかなり無茶しましたが。
それがクレアの心を動かした。
椅子に座っているだけで、自分では何もしてこなかったクレアが、
初めてニナの姿で自分の意思を出した。

再びの大規模戦闘。
生徒たちを観測機の時間稼ぎとして、盾となるための命令が下った。
しかし、先生たちがそれをさせなかった。
女生徒たちはみなソニア教官に連れられて任務を放棄することにした。
残ったのはノリアキ、ベンジャミン、カルエルだった。

帰ってくると約束して飛び立った。

ソニア教官はその後どうなったんだろ?
責任はとらされたとは思うけど。
軽くあってほしいですね。

また、大切な仲間が死んだのかと本気で思った。
戦争をしてるんだから、人は死ぬものだ。
そりゃそうかもしれないけど。
それでも、また生徒たちが犠牲になる。

観測機の代行をしたベンジャミンとノリアキ。
彼らは敵戦艦の撃沈を見届け、
その爆風に巻き込まれて聖泉へと落ちていった。

カルが見つけたのだが、カルとイグナシオは戦闘中だった。
2人を助けても敵から逃げきることは出来ず、4人で死ぬだけでしかない。
それをベンジャミンもわかっていた。
だから、カルたちに戦闘に戻るように指示を出した。

そして、そのまま聖泉の中へ。

本当に死んだと思った。
またか。。。と。

けど、バンデラス先生が2人を助けていた。
どっからどうなって、バンデラス先生が2人を助けられたのかが、
全てはしょられてたわけで。
それはいくらなんでもひどくない?w
回想的な感じであってもよかったんじゃないかと^^;

カルがふさぎこんでいたときに聞かされた
アルバス家の話。
アリーには本当は2人の兄がいるはずだった。
そして、母はアリーが生まれてすぐに亡くなった。

皇家が贅沢をせず、
栄養のあるものをもっと普通の値段で買うことが出来れば、
もっと医者が多くいれば、
亡くなっていった人たちは助かっていたかもしれない。

そういう過去があるにもかかわらず、
空を飛びたいというカルの願いを聞き入れて、
ミハエルは自分の息子として育てた。
カルがニナに向けていた感情のように、
憎んでもよかった。
それなのに、そんな様子は全く見せなかった。

カルにとって本当にカッコいい父親だった。
本当にいい人に育ててもらってたんですね。

そして、色々なことを乗り越えて、
母の最期の言葉をようやく理解することが出来たカルは、
全てを許した。
生きることを諦めようとしたクレアにただ一言、
生きろ!
と叫んだ。

そして、クレアは革命から失っていた風呼びの力を取り戻した。

それでも空族の激しい攻撃は続いた。

そんなイスラのピンチにレヴァームが登場。
カルの憧れの飛空士・海猫も同じ戦場に。
カルは彼の技術を盗むために近くを飛び続けたみたいですね。

海猫の正体が知りたいなぁ。
シャルルじゃないんかなぁ?
どうなんだろう。
5巻でわかるんかな?

空族からの書簡。
自分たちにはまだまだ戦力はある。
イスラとレヴァームが手を組もうが関係ない。
どこまでも追い続ける。
しかし、条件をのめば話は違う。

風呼びの少女。
クレアを渡せとのことだった。

そして、四人議会はそれをのむと決めた。

カルはどうするんだろうなぁ。
ファナがこの場にいたら、きっと四人議会の決定を止めてくれたんだろうけどなぁ。
いない人にはどうすることも出来ないよねぇ。。。

今までは次はよくなることを。
って思ってましたが、4巻で本当にテンションが上がりましたね。
5巻の発売がほんとに楽しみです。

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