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吉原百菓ひとくちの夢 弐/江中みのり(著) 読了

吉原百菓ひとくちの夢 弐/江中みのり(著)勘助をメインにした短編がウェブで公開されているらしく、
後で読もうと思います。
メディアワークス文庫の公式サイトでの書き下ろしがなくなったので、
そういうのはなくなったんだと思っていたんですけど、
電撃小説大賞の受賞作はそちらの方で短編が出ていたみたいですね。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
あとがきで江中みのりさんも書かれていましたが、
前作で話としては綺麗に終わってはいたんですよね。
その中での今作だったわけですが、楽しむことが出来ました。

基本的には前作に登場した人たちとのやり取りが多く、
また身内の問題がメインになっていた感じでしたね。
お客様とのやり取りに関してはほとんどが徳之進たちでしたし、
彼らに関してはお客様ではあるものの、太佑の友達という側面の方が強く出てましたよね。
今作で入り浸る人がさらに増えることになったっぽいですが^^;

全編で描かれるのが朝露の見習いで近々一人になる成瀬のこと。
そして、口数の少ない新しく入った草次郎という青年。
人を探して、ということでそういうことだろうとは思っていたけども、
太佑と朝露の関係もあっての行動だったのな。
勘違いされても仕方がない距離感だもんなぁ。
当人は否定するわけだけども、特別な関係には違いないから難しいところですよね。
その関係もずっと続くわけではない、と今回気づいて、
そうなったときに自分はどうなるのか、別の道を考えたりも。
その中で自分が生まれることが出来た相手との初対面もあったりも。
父親ではなかったらしいけど、太佑にとっては父親のような人に変わりはないでしょうね。
そんな彼は自分が人生を決めてしまったことをよかったのだろうか、と考えてもいたようですが、
太佑は幸せであることを伝えた。
また、外で働くことも出来るという誘いももらえたわけですが、
今はまだここでという道を太佑は選んだ。
その時が来た時、太佑は考えが変わったりするのだろうかねぇ。
とりあえず、一番の残りたい理由がいなくなった時に同じように、
というのはなかなか難しい気がするけど。
すぐに消える夢だと思っていたけれども、そうではないと朝露は否定してくれてましたけどね。
そして、それは互いに夢を見させてもらっていたのだと知ることにも。
それを知れたことが太佑にとっては大きいでしょうけど、
それがまた余計にとも思ったり。

で、成瀬たちに関してはとりあえずは解決したみたいですね。
というか、元々同じ方向を向いてるわけではなかったことが発端で問題が浮かび上がったわけですが。
二人がというのはわかっていたので最後まで引っ張らずに中盤で動かしてほしかったかな、
とは思いました。

新しいお客様は歌舞伎役者。
人気役者だったものの、あることで注目を集めい、舞台に立つ自信をなくしていた。
そんな彼の背中を押すことになるわけですが、お菓子は何でもいいのだろう、という朝露。
それのほうが余計に難しい気がするけども、彼がほしいものを詰め込めるお菓子を。
しっかりとお節介をして背中を押してましたね。

徳之進と龍ノ井の話もあったり。
龍ノ井の再びの恋。
けれど、相手は徳之進の縁談相手だったというね。
徳之進は最初は隠そうとしたけれども、末吉から逃げているだけだと言われて、
誠実であることを選んだ。
その後が非常に気になる話だったなぁ。
龍ノ井はその後、結婚したらしいけども、それは一体誰だったのかと。
徳之進はどうしたのかと。
二人のその後も書いてほしいなぁ。

で、どうなるんだろう、太佑は。
色々と思うところはまた出てきてはいるけども。
本当に特別な関係ですよね。
周りから見たそれは恋愛感情のそれとしか思えないけども、
本人は否定するわけで、実際にそうじゃないのかもしれないけど。
だったら、どういう関係なのか、となると、
それに当てはまる言葉はきっとないんだろうなぁ。
本当にどういう風に落ち着くんだろうか。



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