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ウォーター&ビスケットのテーマ 2 夕陽が笑顔にみせただけ/河野裕、河端ジュン一(著) 読了

ウォーター&ビスケットのテーマ 2 夕陽が笑顔にみせただけ/河野裕、河端ジュン一(著)今回も読み応えもあって楽しかった。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
トーマがなんで香屋を刺したのかと思ったら、自分で治療するためだったのな^^;
平穏な国のリーダーであるリリィの前でそれを懇願することで
平穏な国の中で香屋を守るために必要なことだった。
香屋もある程度は理解していたようですけど、自分で刺して助けたいと涙が流せるってすごいな。
香屋相手だから出来ること、ということだったわけですけど、
そんなに出来てもらったら困るという話でね^^;
すでに怖いわ、と。
ただまぁ、この行動でトーマは平穏な国の他のメンバーに弱みを知られることになるわけですけどね。

そんな二人は次に向けて準備を始めた。
それぞれ思惑はあるものの、今後起こることの予想は一致する。
そして、それをどのような形で終わらせたいのかも。

大手チームの二つがぶつかることになる。
それを引き分けに持ち込むことが二人盧考えだった。
そこにミケやキネマも巻き込まれることになるわけですが、
ほぼ架見崎全体が動くことになる戦闘で香屋が引っ張り出すのが残る大手チーム。
たった一人のチームのリーダーである月生。
この人がかなり謎でしたね。

架見崎においてかなりの特異点になるようですね。
総保有ポイントにおいてはもちろんですけど、ループの起源においても関わりが少なからずあるようで。
プレイヤーよりは運営に近い存在というところなんでしょうかね。

そんな彼の日常は電車を待つというもの。
ただ、本当にそれを待ち望んでいるかといえばそうではなく、
香屋に運営に次の電車が来る時間を聞かないことと約束させたりも。
一体彼は何を待ってるんだろうかねぇ。

トーマからの問いで出てきたゼロ番目のイドラというのは何を意味してるのか。
簡単に口に出していいものではないようですが、月生はそれが何かを知ってるみたいですね。
トーマはその情報をどうやって手にしたんだろう。

香屋は運営への問いにそれを含めていましたが、運営があからさまなポイント設定をしてましたね。
あえて聞かせることで、香屋の面倒さをどうにかしたいってところでしょうか。
ただ、トーマに追いつけないほど先に行かれないよう、平穏とPORTの情報がほしい。
何を選ぶことにしたんでしょうかね。
他のはポイントを高く設定されていた、とかってことはあるんだろうか?
そもそも望んでいたものが得られるとも限らないけど。

月生は香屋に興味を持ち協力してくれるようにはなったわけですが、
最後には協力したんだからと少しだけ意地悪を。
というわけで、香屋は大手3チームのリーダーに名前を覚えられることになってしまいましたね。
それも香屋にとっては計算の内なんだろうとは思うけども。

今回は平穏とミケがメインになっていたので、PORT内のことが描かれるであろうと思う
次巻が楽しみなところですね。
会食に参加していたイドが何者なのか気になるねぇ。

白猫、黒猫、コゲの三人は魅力的なキャラだったなぁ。
秋穂はミケのあり方に何度も突っかかっていきましたけどね。
黒猫はどうなるのかねぇ。
玩具の王国で死体をループ後に持ち越したとして、
そこから蘇生した黒猫は本当に黒猫なんでしょうかね。
ていうか、大きな問題が発生して香屋がピンチですけどね^^;

操り人形だった平穏な国のリーダーのリリィ。
まぁ、そりゃそうだよな、という感じの組織でしたよね。
で、彼女のオリジナルに関しては彼女自身も正しく把握していなかった。
それを忘れる力も持たされていたのな。
死体を兵隊として使っておいて、それを忘れるというのは死者を冒涜してるよなぁ。
背負っていくことにしたようですけども、どうなるやらね。
トーマは彼女に戦う術を身に着けさせることにしたようですけど、
どういう能力を取らせたんだろう?

で、問題となった蘇生の能力。
それは手に入れることは出来ず。
すでに類似する能力が存在するためだった。
獲得に高ポイントが必要であれば、所有者を絞ることは簡単でしょうけど、
もしそうでなかった場合、一体誰が所有していることになるのでしょうかね。
正直獲得だけであればポイントはそれほど必要としないんじゃないかとは思うんですよね。
蘇生する相手によってポイントが変動するというのが妥当なところな気がします。
亡くなる直前の所有ポイントであったりでね。
それに余ったらを想定してはいたけど、すでにを想定して伝えなかったようですし。
それを考えるとやっぱり獲得自体は低ポイントなんじゃなかろうか。

秋穂のことは信頼してる、とか言っておきながら、
裏切られる可能性も考えての手紙だったことに、
本当に最悪を想定してんだなぁ、と^^;
秋穂自身も本来の自分であれば隠れていただろうと感じてはいたので、
香屋の懸念は間違ってはいなかったわけですが、
怖さから逃げることよりも、わずかな時間ながらも一緒にいた人たちを助けたい、
という想いが上回ったみたいですね。
ただ、それもあるけれども、一番は香屋からの頼みをちゃんとこなしたい、
期待に応えたいというのが強かったようですが。
だから余計に、裏切りの可能性が含まれていたことに苛立ち、
理解されていないことに悲しさを感じることに。
でも、それ以上に頼られることの嬉しさが強いみたいですね。
今となっては馬鹿げた買収方法だったとしても。
リリィという名前が出て少しムッとしていたところが可愛らしかったですね。

互いに相手をバケモノのようだと思う香屋とトーマ。
架見崎においてよりバケモノなのはどちらなのでしょうかね。
トーマは失敗しても自分が辿りつくべき場所にたどり着けるらしい。
香屋の方は満足のいく結果は掴み取れない。
でも、トーマの仕込みの穴を理解した上で、それさえも利用するというね。
どう考えても香屋の方が周りは見えているだろうとは思うけど、
本人はただ臆病なだけだと。
そういう風にしか自分を評価出来ないところがトーマがバケモノだと感じる一つの要素なのかな。

続きが楽しみです。

イラスト:椎名優



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