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キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~/斜線堂有紀(著) 読了

キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~/斜線堂有紀(著)今回は少しスッキリしない感じもありつつな話だったかなぁ。
最初の話はよかったんですけどね。
その後がなんとも。
ただ、最後の二人はよかった。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
最初の話は消えたデロリアン。
これは純粋にいい話でしたね。
奈緒崎の元カノが登場しての話だったわけですが、
付き合い始めも、関係が終わるときも、流されるままにって感じでしたね^^;
嫌いではなかったんでしょうけどもね。
ただまぁ、再会しての今のほうがいい距離感で接することが出来て
楽しそうだったんじゃなかろうか?
小宮もそれを楽しんでましたしね。

そんな小宮の今の想い人との話だったわけですが、
最後にはちゃんと互いの想いを伝えあえてよかったねぇ。

しかし、どういう仕組なのかと思ったら、鏡を使ったものだったんですね。
準備が間に合わなかった。
でも、見せたかった気持ちの強さから作り出した幻。
これはこれでレプリカを作ることとは別のこだわりがあって素敵でしたね。
奈緒崎は真実を伝えることを選んだわけですけど、
本当に心配していただけに安心したし、別の努力をして見せようとしてくれたことに、
余計に嬉しくもあったでしょうね。
留学から戻った時に二人の関係がどうなってるのか気になるところですね。

二つ目はまた奈緒崎が事件に巻き込まれてましたね。
しかも、今度は殺人容疑で。
不運すぎるだろうて^^;
短期バイト先でわずかな期間だったのに、というね。
嗄井戸がどうにかして奈緒崎の無実を証明しようとするわけですが、
聞かされた話から導き出せるものはなかった。
前提に穴があったから。
犯人ではないという信頼があってこその推理。
ただ、そこで映り込みから自分でなければならなかった理由に気づくことに。
映像技術の進化は綺麗なものが撮れるようになった一方で、
映り込みという弊害が生まれるようになったんですね。
ちなみに、瞳をドアップにしたときなんかはどうやって映り込まないようにしてんだろう?

でまぁ、自白させるにいたったわけですが、
解決した後で気づくダイイングメッセージの真実というね。
すごいわかりやすかったものがあったんかとw

事件の裏にあった想いに関してはやりきれんわな、と。
大切な人の命を奪ったのに、その罪も償わず、それでいて自分に言い寄ってきた。
奈緒崎の最後の言葉は気休めでしかないようにも思いましたけど、
その気休めが必要だったのでしょうね。

最後は嗄井戸とお姉さんの事件。

束の想いだったりはそこまでの描かれていたわけですが、
最初は復讐のためだったんですね。
けど、嗄井戸と接することでその気持ちは薄れていった。
本当は友達になりたいと。
本当に仲違いすることになるのかと心配していましたが、
最初から違えることもなく奈緒崎が上手く導いてましたね。

ちなみに、奈緒崎が疑われた時に話を聞かれたのは束のお兄さんだったわけですが、
もうちょっと出番があってほしかったなぁ。
奈緒崎との絡みが面白そうでしたんで、もうちょっと接点がよかったなぁ、と。

で、真犯人についてはやっぱりかい、という感じで。
このタイミングで接点のあった人が新たにってどう考えてもね。
さらにDVDの話が相手から出てきたので確定だろう、と。

というわけで、相手を追い詰めるために動くわけですけど、
まんまとしてやられることに。
またかよ、という感じでw
ていうか、なんであからさまに怪しいのに飲んじゃったかねぇ^^;
用意されてるとか怪しさ満点もいいところでしょうに。
その辺りは左利きと右利きの違いを利用していたんですね。
もし回避されていたら直接的なことになっていたんだろうかな?

で、何故お姉さんが殺されることになったのか。
くだらない理由だった。
そんな理由でなんで一人が命を落とし、一人は人生を狂わされないといけないのか。
そういう過去があったのは事実みたいだけど、残虐なことにばかり目がいくのは、
やっぱり根本的なところでズレてんでしょうね。
その反面として映画が起こす奇跡だったり、良い繋がりというのも確かにあるのに。

楽しむものであるのに、そこで誰かが傷つき苦しむのはやっぱり間違ってると思う。
監督の人が後悔していない、とか言ってる話もあったけど、
お前の後悔とかどうでもいいんだが、という話なんですよね。

そういう映画の負の面というんですかね。
進化していく中で必要だった一面はあったのかもしれないけど、
やっぱり不愉快さが勝って複雑な気持ちでしたね。

で、真犯人との決着もなんだかやりきれない感じで。
二人は満足したというか、そういう形にすることで、
注目を集めず水面下で少しずつ消していく、という方法が取れるようですけど、
結局は真実は闇の中となってしまってるんですよね。
人目につかず消えていくことの方が菱崖の目的とは相反しているということはわかりますけどね。
それでも、とは思うところでした。

ただまぁ、最後は二人と束も含めて和気あいあいとしていてよかったですけどね。

このシリーズはこれで終わりになるんでしょうかね?
嗄井戸の事件に決着もついたし、終わりなんだろうなぁ、とは思ってますが。
映画に関することで知らないことを知ることが出来たりもしたので、
終わりとしたら寂しいですねぇ。



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