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神様の御用人 7/浅葉なつ(著) 読了

神様の御用人 7/浅葉なつ(著)今回は久しぶりの長編でした。
たまらんかった。

神の秘め事。
そこに隠されていた真実と想い。

ちょくちょく遊びにやってくる大国主神の義父である須佐之男命。
そんな彼の兄である月読命が今回の御用神。
良彦はいつも通りに御用を引き受けたわけだが、
彼とともに辿る道は神々が隠してきた秘め事へと触れていくこととなる。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
巻末の神様系図は非常にありがたかった。

三貴子として伊耶那岐神から生まれた三柱。
天照太御神、須佐之男命、月読命。
記紀にほとんど記述のない月読命が今回の御用神。
彼の御用は弟である須佐之男命が望むことをしたいということだった。

けれど、御用のために色々と調べていた良彦の前に現れた須佐之男命は、
自分に望みなどなく、自分たちの周りを嗅ぎ回るなと釘を差した。

だったらと御用を変えることになったわけだが、
その御用を黄金は渋った。
それは失われてしまった月読命の荒魂を探すことだった。
そうなれば彼の不調も治って弟のためにもなるんじゃないか、と。
若干、良彦が押し付け気味になっていましたが、
それでも月読命もそれを望み大神もそれを認めた。

その後、黄金は良彦と距離を置くことを選んだ。
中立であるために。
彼は古い神様であるために知っていたからだった。
ただまぁ、穂乃香にまで甘いものをたかるなよw
良彦の前からいなくなっても相変わらずな黄金にほっこりとしたりもしましたね^^;

そして、須佐之男命を義父にもつ大国主神。
彼もまた黄金と同じように迷っていた。
彼がとったのは黄金とは違い、良彦と関わることで今回の御用から遠ざけようと考えて。
大国主神は問題となっていることが終わった後に生まれた神様。
けれど、彼はそのあらましを知っていた。
誰なんだろう、と思ってましたけど、最後に彼の前に現れてようやく気づきましたね。
普通に考えたら彼女しかないのに、考えが及ばなかった^^;
というわけで、須勢理毘売にとって伯母にあたる天照太御神。
彼女が大国主神には話していたんですね。

最初の軽口には笑ったw
本当に泣かされそうだしね^^;
ただの世間話として天照太御神は話したらしい。
情の厚い大国主神ならばともしかしてと思って。
結果としては御用人である良彦に協力することで
神々では動かすことのできなかった状況を変えることに。
にしたって、大国主神は本当に重い話を背負わされましたよね。
それでなくとも須佐之男命には色々とされたりもしてたのにねぇ。
それでも須勢理毘売と一緒になることを選んだというのは、
よっぽどだったんだろうね。
なのに、遊び呆けてるんだけどもねw

ただ、今回の二柱のやり取りはすごく好きでしたね。
須勢理毘売の優しく包み込む雰囲気がすごくよかった。
でも、二人が懸念していることはどうなるのかがわからないですよね。
大国主神の良彦との距離が近すぎること。
彼の距離は確かに近すぎますよね。
良彦が神様を特別視しないことも相まっての話ではありますけど、
本当に友達としか思えないやりとりですからね。
須勢理毘売が大国主神に伝えた伝言なんてそのまんま友達のそれでしたからねぇ。
別れの時は必ず来るわけで、その時大国主神はどうなるんだろう。
止めるとは言っている須勢理毘売もきっちり離れてる、というわけではないですしね。
本当にその時になって止められるのか。
良彦の方が友達として何かしそうな気もしますけどね。

というわけで、知らず知らずのうちに大きなものに迫っていた良彦。
ただ、そのことを知ってなお、迷いはしても止まらなかった。
その後押しになったのは1枚の絵とそこに込められた物語と願いだった。

穂乃香の方との話の繋がりはそういうことかと察したわけですが、
どう良彦が知ることになるんだろうか?と思ってましたね。
穂乃香が竹取物語・異聞を聞いてるのを知らなければ、
良彦が月読命の御用を聞いていることも知らない。
互いに相手の状況を知らない中でどういうきっかけで知ることになるのか。
と思っていたら、まさかの別口というね。
穂乃香から教えてもらっていたものの、たまたま行った美術展で望のお母さんと偶然出会った良彦。
そして、彼女は竹取物語・異聞とは何なのかと気になった良彦に
言い伝えられてきた話を教えた。
見ず知らずの赤の他人に。
望のお母さんは何を想って良彦に話そうと思ったんでしょうかね。
望の絵を見ていた良彦に何か感じるものがあったのか、
ただの気まぐれだったのか。
その後に旦那さんに会いに行こうとしたことを考えると、
彼女自身が自分の中の気持ちを整理するために口に出したかった、
ということなんでしょうかね。

というわけで、長い年月を口伝てで受け継がれてきた物語。
それは月読命の妻子が願っていた想いだったんですね。
そこから日本向けになった語られる竹取物語。
それを知ってか知らずか大事にしていた月読命。
そして、その物語に涙を流しもした。
妻子を重ねていたのでしょうけど、
元となっていた話が本当に自分の妻子のことだとは知らなかったのでしょうね。
力が削がれる中で見失い、どうなるか、ということも忘れてしまっていたわけだし。

想いが受け継がれ彼が守る国に子孫が戻っていた、というがまたいいですね。
そのことには須佐之男命でさえ気付いていなかった。
気付けていればまた違っていたかもしれないですよね。

須佐之男命が兄の罪を背負ったのは贖罪だった。
彼の妻子を地上へと連れて行ったのが彼だったから。
そして、記憶を失った兄を支えることで長い懺悔の時間を得られた。
苦しみももちろんあり、不安でしょうがなかった。
それは有名な須佐之男命でさえ、力が削がれていく中でより強くなっていた。

良彦に言われる前に彼は復活を試みもした。
けれど、月読命は目をさますことはなかった。
何かが足りないのだと良彦は考え、残る一柱に思い至った。

しかしまぁ、天照太御神相手でも変わらない良彦は本当にすごいなw
須佐之男命相手にその迫力に気圧されはしたものの、
最後は相変わらずな良彦のやり方に戻ってましたしね。
彼の迫力に耐え、自分の意見をぶつけた。

ただ、天照太御神はさすがに今までと同じとはいきませんでしたね。
思金神がそれを許さなかっただけで、良彦は変わらず話をしようとしてましたがね^^;
本当に良彦の神様たちの距離感はすごいよなぁ。
天照太御神と面と向かって話をするときは来るのだろうか?

彼女が現れたことで月読命は赤ん坊として復活。
その後は人とは違う速さで成長し、記憶も徐々に取り戻しているようで。
須佐之男命は兄を育てる中で彼とゆっくり話をしていってほしいですね。

須佐之男命に斬られたとされる大気都比売神も月読命が
混乱する中で斬ってしまっていたんですね。
それを意識がはっきりとしない大気都比売神に須佐之男命は自分がやったと言い含めた。
呪いとして。
薄っすらと違和感を感じているようですけど、
大気都比売神には真実は話さないままでいるんでしょうかね。
彼女なら受け止めてくれそうですけどね。

穂乃香も変わろうとしてましたね。
望と彼女の描く絵が穂乃香に一歩を踏み出す力を与えた。
普通になろうとするのではなく、自分らしく自分のままで。
変な人という言葉のありかたを望が変えてくれたことが大きかったですね。

そうして、変わろうとしている穂乃香なわけですが、
妹大好きな怜司は相変わらずでしたねw
ちゃんと妹離れしないと変わり始めている穂乃香からきつい言葉をもらうことになるだろうにね。
どうなることやら^^;

神々が隠し続けてきた古の過ち。
それを解き明かすことになった良彦はその中で御用人として
これからも神様の御用を聞きたいという気持ちを強く持つことにも。

ただ、そんな彼と一番近くにいる黄金のことに次回触れていくことになるみたいですね。
須佐之男命が黄金に問うた。
御用人とともに様々な神様を見てきたのに、
自分も記憶や力が削がれていると思っていないのか、と。
黄金はかつては人に恐れられるような存在だったらしいけど、
どういう過去があり、黄金が忘れている記憶の中に何があるのでしょうかね。

というか、黄金のことを描くということはもう終わりになるということなんだろうか?
終わってほしくないんだけども、どうなるんだろう。
黄金のことが描かれるのは楽しみだけど、本当にどうなるんだろうかと怖いなぁ。
まだまだ続いてほしい。

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