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悪逆騎士団 そのエルフ、凶暴につき/水瀬葉月(著) 読了

悪逆騎士団 そのエルフ、凶暴につき/水瀬葉月(著)特別期待していたわけでもないというのもあるかもしれないですけど、
思っていたよりは悪くなくて最後まで楽しめました。
というか、読み進めやすかったですね。
最初に描かれるのが全て終わった後のことで、
そこでそれぞれの人物がわかるように描かれていたので、
その後が読みやすかった。

内容に関してはダークファンタジーというわりには、
ダークさがあまり感じないというか、
騎士団の面々の描かれていない過去とかで、
黒いというか、暗い部分があったりするのかもしれないですけど、
そういう部分があまり描かれていないし、騎士団の一員になってからは
楽しんでる部分の方が多そうですしね。
街の雰囲気であったり、やり方であったりは黒い部分も多くあったけども、
バカをして騒いでるという方が正しい気がしないでもなかった。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
街の権力者たちが次々と殺されている中で、その狙いは悪逆騎士団の面々にも向けられることに。
そんな中での新団員は団長のアリシアの命を狙っていたコルだった。
コルは色々なものを知らずにただ人を殺すためだけに育てられた暗殺者。
でも、アリシアを殺したと思ったのに殺せておらず、自分がすべきことがわからなくなり、
されるがままに団員に。
そんな彼も一連の事件に巻き込まれていくことになる。

一番印象に残ったのはケイトの死ですねぇ。
まさか、とね。
コルが初めて友達だと思える相手と出会った直後にですからね。
その中で感じた気持ちというのは今はまだ靄がかかったような感じのようですけど、
騎士団として活動していく中で色々と知っていって、
その時に感じた気持ちの意味というものも知っていくことになるんでしょうかね。

というわけで、コルは暗殺者なわけでアリシアを殺そうとしたわけですけど、
団員になってからは人は殺せない、と。
そのせいで体の動かし方にも一部制限がかかるようになっていたりも。
本来の力も使えなかったみたいですしね。
コルを育て上げた相手はアリシアと因縁のある相手なようで、
コルの存在や持ち物だったりである程度相手に予想が出来るようになったみたい?
どういう相手なのやらね。

市庁舎の事件では拷問師のヒオが活躍。
拷問して情報を聞き出すわけですが、えげつないなぁ^^;
で、拷問をするには死なないギリギリというのを知るために体の構造を理解していないといけない。
その技術で高所から落下させても怪我だけですむように人を放り投げたりも。
てっきり、邪魔だから殺したのだとばかり思いましたね。
それとも登る前に何か準備しておいたのかと。
でも、そうじゃなくて死なないように投げていただけというね。
まぁ、死んだところでどうということもないんでしょうけどね^^;

そんなヒオはアリシアに心酔してる感じで。
彼女だけではなく騎士団の面々はアリシアに何かしら救われて集まった人たちのようですけど、
彼女は際立ってアリシアに対する想いが前に出てましたね。

拷問技術は両親から叩き込まれたようですけど、
その技術は本来の力の過程でしかなかったっぽいですね。
代償法という力で彼女が与えた痛苦を代償にしてるみたいですけど、
ヒオ自身に対する代償とかはないのかね?
禁忌とされる賢術らしいし、そうされるだけの意味があるのでしょうしね。

お嬢様っぽいローズリリィは伝説の元娼婦。
喋り方であったりはおっとりとしてるのに、男であろうと女であろうと彼女の手にかかれば、
簡単に昇天させることが出来るみたいですね。
で、生命法という癒やしの賢術を使えるようですが、
それは与えるだけでなく奪うことも出来る力のようですね。
というか、ローズリリィは相手からそれをもらって力に変えてるみたい?
でもなんで彼女は娼婦になってたのかね?
お嬢様っぽいのは本当はそういう家柄の生まれだったってこともあるのかねぇ。

常に帽子で顔のほとんどを隠すベルガラン。
護衛任務のときはどこにいるのかと思ったらきぐるみに入ってたのなw
で、そんな彼の正体はドラゴンらしい。
危険種として認識されてるようですが、人の姿をしてるのはドラゴンにはそういう力があるからなのか。
ドラゴンと人との間に生まれた子ということなのか。
どういうことなのやらね。
帽子で顔を隠しているのはドラゴンの鱗が顔にあるからみたいですね。

で、騎士団の面々はアリシアによって強すぎる力を抑えられてるらしく、
彼女が解放することで使えるように。
そんなアリシアは本当はエルフではなくダークエルフだったらしい。
エルフも人から嫌われてるのは嫌われてるみたいですけど、
ダークエルフはそれ以上みたいですね。
力を開放して元に戻るわけですが、嫌われる度合いを考えて変わるように狙ってしていたのか、
力を抑えた結果の副産物的なものなのか、
どういうことなのやらね。

そんなアリシアの正体はゼルディバッソの建国者。
本当の紋章王が彼女だった。
今の大衆が知る王は彼女の元仲間のうちの一人の子孫であるらしい。
ダークエルフが建国の祖なんてのは隠すべきことらしく、
ニルイーストで騎士団長をしているみたいですね。
でも、コルが思った疑問のようにもっと別な形での暮らしも出来たでしょうに、
何でわざわざ一番危険な場所に身をおくことをえらんだのやらね。
その辺りはコルのような子が生まれてしまった責任とも関係してんでしょうかね。

しかし、最初に語られていた街を燃やしたというのは、
別に誰かが死んだというわけではなかったんですね。
大規模な配給はアリシアが仕込んでたものなのかね?
それとも単純にタイミングがあったから利用したものなのか。
にしては、タイミングが良すぎるけど、かといって事件が動く前からそれは決まってた感じだし。
実際のところはどういうことだったのやらね。

で、一連の事件の犯人は元聖騎士で現在は孤児院で子どもたちを世話する老人。
悪がのさばっているのが許せなくて、ということでしたけど、
結局してることは同じだと思うわけでね。
子どもたちに手を汚させてる点を考えたら、よりひどく感じる部分もあるしねぇ。
というわけで、アリシアたちが本来の力を使って殲滅。
彼らの本当の姿を知らない子どもたちはそのまま放置。
生き残れるかどうかは彼ら次第、ということではあるけど、
見てしまったダリオはどうなるのやらね。
生き残った結果、復讐を、ともなるんじゃないのかな?
その時は降りかかる火の粉を払うだけなんかな。

交易王の護衛中の潜入した三人それぞれがよかったですね。
特にアリシアは賭博師に追い回されることになったり。
結局はねじ伏せたようですけどね^^;
コルは女装させられて市長に狙われることになったり。
そのことを誘拐の時にコルが言ってたけど、市長は気付いたのかね?w
知らないほうが幸せだろうけど、知った時のリアクションが気になるところですね。

というわけで、続きがあるであろう終わり方でしたけど、続くのかな?
とりあえずは楽しみにしておこうと思います。
登場してるキャラが面白くて好きでしたね。

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