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ちどり亭にようこそ~京都の小さなお弁当屋さん~/十三湊(著) 読了

ちどり亭にようこそ~京都の小さなお弁当屋さん~/十三湊(著)デビュー作の「C.S.T.」とは随分と違った雰囲気の作品になっていましたが、
こちらも楽しんで読むことが出来ました。
読みやすさでいうとこちらのほうが読みやすかったんじゃないですかね。

京都を舞台に食で繋がる物語。
お弁当という出来たてのものではなく、
冷たくなってしまうもの、作ってくれた人がそばにいないことの多いもの、
という、特殊な食だからこそ盛り込まれるたくさん想い。
それが人を繋いでいく。

美人な店主のもとで働く、行き倒れていたところを助けられた大学生のアルバイト店員が、
料理を学びながら色々な人たちとの出会いをし成長していく。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
アルバイト店員の彗太は店主の花柚さんに一目惚れしたのかな?
と最初は思ったんですけど、そうじゃなかったようで、
同じ大学で同じサークルに入っている子が好きだったんですね。
ただ、その菜月は先輩のことが好きで、その先輩は実は別の人と隠してはいるけど付き合っていた。
でまぁ、付き合ってると感じた理由がさすがに怖かったw
先輩カップルはともにお弁当で昼食を食べていたわけなんですけどね。
そのお弁当を見て書き留めて気付いたらしい。
同じ食材で作り方を変えているだけだと。
普通に怖いw

噂があるという形で菜月に伝えてはいたのですが、彼女の中ではなかったものとしていたらしく、
彼女は花見をする中で告白しようとした。
が、先手を打たれ振られてしまうことに。
彗太の考えていたようなことで間違いないのでしょうね。
そうだとしたら普通に先輩は悪い男だろうと思うけどね。
彼女がいるのにいい格好をしたい、ついでに二人きりで遊びにも行けるなら行きたい。
どう考えてもおかしいだろうと。
ていうか、行ってから間接的にふるんじゃなく、間接的にふるならその前に、
行くならちゃんとふってやれ、とねぇ。
中途半端なのが一番質が悪いと思った。

でも、彗太がその後で頑張りましたね。
花柚さんに背中を押されたこともあって、一歩踏み出しての告白。
ただ、冗談だと流されてしまうことに。
が、その後、別に冗談で流したわけではないとわかるわけで、
どう進展していくのか楽しみですね。
金曜日にお弁当交換って普通にカップルじゃないか、という感じではあるけどねぇ^^;
まぁ、彗太のことで花柚さんに相談してるっぽいし、
何か変化があるのも時間の問題でしょうね。

お見合いがライフワークという店主の花柚さん。
彼女はいいところのお嬢さんで、入婿探しをしていた、ということ。
ただまぁ、そこにいたるまでに色々とあったわけで。
本来は彼女が家を継ぐ必要はなかった。
お兄さんがいたわけですね。
で、当然のようにお兄さんが継ぐものだと思われていたわけですが、
花柚さんは許嫁がいた。
その花嫁修業として料理を習い始めたわけですが、
お兄さんが失踪したことで色々と状況が変わり、
お弁当屋と仕出しのお店を開き、週末にはお見合いを、
という現在の形に落ち着いた。

しかし、花柚さんのお見合いネットワークはすごいな^^;
でもって、お見合いに行った時に何をしてるのかともw
どう考えても婿探ししてないでしょうに^^;

元許嫁の総一郎からの依頼で仕出しを作ることに。
お店に入り浸る美津彦がおせっかいをしたことがきっかけだったわけですが、
その後もおせっかいは続くことに。
でも、若干ひねくれてるのが問題ですよね^^;
結果としてはいい方向にいきましたけどねぇ。
というわけで、総一郎の方もお見合いを繰り返していたわけですが、
互いに許嫁への気持ちが残っていたわけですね。
なのに、家のことを考えて自分の気持ちを言い出せない。
それをどうにかしてあげたくて、ということだったらしい。

お店によく遊びに来るようになった小学生の男の子、ゆうや。
花柚さんが食べ物を食べさせなかったりというのはアレルギーの可能性があったからだったのなぁ。
自分が食べ物のアレルギーと無縁だとそういう考えに行き当たらないですよね。

先生への最期のお弁当。
彗太の言葉で先生が望んでるものに行き着いて二度目で先生の思いを汲み取ることに。
自分の好きなものを。
そんな先生からの言葉があったりもしたわけですが、
どういうことかはわかっていても自分では踏み出せず。
でまぁ、そんな姿を見て美津彦が動いたわけですね。
先生から彗太にも花柚さんのことを頼まれていたわけで、
車の中で痴話喧嘩を始めた時に二人を落ち着かせてましたね。

家と家との繋がりなら、家と家で話をすべきじゃないか、と。
というわけで、結構揉めてるようではあるものの進展はあったみたいですね。
総一郎は家とか関係なしに腹を決めたようですし。
周りが見てると若干心配にはなるものの、
言葉少ないながらも二人なりのコミュニケーションもあるようですし、
安心できそうですね。
子供云々の話が出た時の反応はどう考えても花柚さんが一番子供でしたねw
でも、そういう反応が総一郎の前で出た、というのは、
やっぱり安心したってことなんでしょうねぇ。

登場人物のやり取りも面白かったですし、
お弁当や料理についてのあれやこれやも読んでいて楽しかったです。
お弁当って本当に大変なんだなぁ、と。
今はキャラ弁なんてものもあって、さらに大変になってるでしょうしね。
キャラ弁に関しては個人的にはやりすぎな気がしないでもないですけどね。

続きがあれば楽しみにしたいですね。

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