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おかえりの神様/鈴森丹子(著) 読了

おかえりの神様/鈴森丹子(著)買ってよかった。
色々と笑えたりもして、本当に楽しかった。

二柱の神様が出てくるわけですが、「神様の御用人」の黄金に似たところがありますね。
ただ、こちらの神様は人間の姿になることも出来るわけですが、
そんな二柱の神様は元々山の神と川の神。
けれど、どちらも人の世の中で自分たちが暮らしていた場所を奪われた。
なのに、神様たちは人の世のために出来ることをと動いてくれてるわけですね。
いい神様すぎるでしょうに。
縁結びの神様から頼まれて代理でそれぞれ縁を結ぶことになり、
助けを求められて姿を見せた二人とその相手になる4人の男女目線で話が進んでいきます。

助けを求めてきた相手には基本的に動物の姿、
その相手となる人には人間の姿で接するので、
変なスレ違いも起こったり。

ということで、本当におもしろかったです。
4人については幸せになったわけですけど、
他の人の話でまた二柱の神様を登場させてほしいなぁ、と思いました。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
とりあえず、まず書きたいのはマヨネーズ大好きな山の神様と
チョコレート大好きな川の神様が可愛かったねぇ。
川の神様のチョコ好きはまだまともな方だと思うんですよ。
山の神様のマヨネーズ好きが異常だからだけどもw
何にでもマヨネーズをかけすぎだろうて^^;
で、マヨネーズをお風呂あがりに飲むってのもねw

しかし、それぞれ話し方と人間の姿が全く噛み合ってないのよな^^;
山の神様は侍口調、川の神様は花魁口調。
なのに、どっちも人間姿は現代の若者で、どちらかというとちゃらそうな感じみたいで。
その時々によって人間の姿は変えてるのでしょうけど、何でその姿にしたのかと^^;

というわけで、狸の姿をした山の神様と出会ったのは最悪な誕生日を迎えた千尋。
やけくそ気味に拾って帰るっていうのもすごいよね^^;
運が悪いことは重なっていたけれども、幸せの予兆はあったわけで、
それを彼女自身が見過ごしていた、という感じでしたね。
勘違いやら、単純に気付けなかったりで。
モテ期にもほどがありましたね。
そういうところを神様と話していく中で、自分一人では整理出来なかったことを
少しずつ整理していくことに。
口に出して、誰かに聞いてもらって、とするのが大事なことなんですね。

元カレは登場させる必要はなかったんじゃ?と思わなくもなかったけど、
常連のコンビニ店員も千尋に惚れていたとは^^;
あれには驚いた。
同じ日に彼も勝負に出ていたわけですが、千尋には全く伝わらず。
連れて行きたかったのは話の中の感じだと信也の両親のお店でしょうね。

天野は絶対千尋のことが好きだろうな、というのはさすがにすぐにわかりましたね。
神様が鋭いとかじゃなく、本当に千尋が鈍すぎる^^;

そんな千尋は当初、上司に惚れていたわけですが、
いざ自分に気持ちが向いていると知った時に、どうしていいのかわからなくなる。
同じタイミングで天野と元カレからも声をかけられたことで余計に。
で、神様の言葉もあって何も選ばないということを選んだ。

その後、上司は栄転になり、天野にとってライバルはいなくなったわけですが、
何で千尋は選ばなかったのかと疑問に。

そんな中で彼が出会うのが自称神様な若者。
千尋の家にいた狸と同一人物だとは思いもしないわけで、
彼との話の中でどんどんわけがわからなくなり、
それでも千尋が幸せならと身を引こうとさえした。
ただまぁ、それはすんでのところで千尋本人が誤解を解いたわけですけどね。
あれだけ必死になって友達だと言うってのも無理があるよねぇ^^;

ビーバーの姿をした川の神様が姿を見せたのは天野の上司で千尋が惚れていた上司の同期でもある
イケメンな信也。
顔は良いけれども性格は若干歪んでいる。
そんな彼の根底にあるのは20年前の思い出。
今も引きずる恋心があったからなんですね。
ただまぁ、これのオチには申し訳ないけど笑ったねぇ。
まさかの女装していた子だったというね。
しかも、千尋のお兄さんだったというねw
千尋には結婚報告をしに来てもいたらしいけど、その辺りの話はどうしたのかね^^;
そっちもすごく気になった。

ただ、実はこれは本当のことではなかった。
このタイミングで信也とやり取りをしていた女性である由利佳の策略だったわけですね。
女装した千尋のお兄さんを合わせて、ショックを受けさせつつも次に進んでもらおうとした。
こんなことをしたのはもちろん自分のためではあったわけですけど、
もっとショックな事実を隠すためでもあった。

信也が一目惚れして間もなく、彼女は交通事故で亡くなっていた。
嘘やんと思ったねぇ。
この子ひどすぎるだろ、とか思ってたわけですけど、そんな真実があったのか、と。

信也が一目惚れした時に一緒に遊んでいた女の子が由利佳だった。
で、彼女は告白してフラレても、想いはずっと変わらなかった。
信也が20年想っていたように、由利佳も。
そんな中で再会したけれども、彼は覚えていない。
彼が思い出すまで自分では言うまい、としていたわけですけど、
感情が爆発して結局は自分から言ってしまうことに。

そんな風に感情をかき乱されたのは川の神様の人間姿と接していたからでもあったわけですけど、
基本的に神様は人間姿だと混乱させてばかりな気がするね^^;
いい方向には向いてるんですけど、何でか言葉が足りてないよねw
狙ってなのか天然なのか。

でまぁ、結局は由利佳が色々としていたのは正直あまり意味はなかった。
信也は何故か落ち着く彼女の対面に座る時間。
それにしっかりと惹かれていたわけですからね。

しかし、天野をけしかけたことといい、この人は段階をすっ飛ばすのが好きなのかな?^^;

何はともあれ、二組とも幸せそうで本当によかった。
四人を幸せにしたことで二柱の神様はまた別の場所に?
コンビニ店員は驚かせないといけないのかな?w

山の神様と千尋の関係は面白かったから、もうちょっと続けてほしかったりもしましたけどね。
信也と川の神様に関しては晩酌だけの関係だったので、これまた不思議でしたね。
何で山の神様みたいに川の神様はずっといなかったのかな?
しかしまぁ、チョコレートが出なかった時の怒りっぷりは面白かったですねw
最初は何なのかと文句を言ってたのにね^^;
気付けばチョコレートを探し求めてるというねw
二柱ともどんだけはまってんのかと^^;

四人の話はもちろんよかったですけど、やっぱりそれ以上に二柱の神様の
いてくれる安心感というのがすごくよかったなぁ、と思いました。

鈴森さんの次回作も楽しみにしたいですねぇ。

おかえり...

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