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座敷童子の代理人 3/仁科裕貴(著) 読了

座敷童子の代理人 3/仁科裕貴(著)今回もよかった。
緒方と童子が本音をぶつけあったり、
というのがあったのがいいですね。
でも、それがあったことで今回でこのシリーズは終わりなのか?
と思ったんですけど、どうなんだろう?
まだ続くのかな?
寂しいからまだ少し続いてほしいけども、
どうなるんだろうか。
続きを楽しみにしたいねぇ。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
緒方を育ててくれた伯父夫婦との話。
さとりの力を持つ少女との話。
百鬼夜行を引き連れたぬらりひょんの話。
という3つの話だったわけですが、
そこに関わってくる、人とは違う部分の話は全て繋がっていた。

という感じになってます。

しかし、冒頭の作文はそりゃ緒方の当時の状況を考えたら盛大にやらかしてますよね^^;
そこに込めた想いが本当のところは全く違ってても、なかなか伝わるもんでもないですし。
でも、伯母の絹恵さんの性格が緒方のその後を決める分岐点にはなったわけですけどね。
当時の緒方に彼女の気持ちはわからなかったわけですけど、
褒められたことを純粋に喜んだわけで。
そこから作家に。
最後に懺悔として童子に話してましたけど、
いつかちゃんと伯父夫婦にも上手く話せる時がくるといいですけどね。
座敷童子のことが関わってくるからなかなか難しいところではあるでしょうけど、
律の話を真面目に聞いてくれた二人ならきっと緒方の気持ちも受け止めてくれると思う。

ということで、そんな夫妻が飼っていた猫が猫又になったのが最初の話。
緒方は伯父の家に父親の形見の時計を取りに行ったわけですが、
そこで女の子の座敷童子と出会うことになった。
その彼女は実は猫又で少女の姿に変化していたらしい。
で、半年前に亡くなった夫婦の飼い猫だった。
やたらと緒方にキツくあたっていたわけですけど、それはハッキリとはわからないものの、
緒方が緒方ではない別人だと感じ取っていた過去があるから。

童子が元々仲が良かったことで余計に彼女は気付いたんでしょうね。

そんな彼女の狙いは童子を人間に戻すこと。
そのために神鏡を狙っていたわけですが、妖狐たちの助けもあって事前に防ぐことが出来た。
そして、律が夫婦のことを想っていたように、
夫婦もまた律のことを想っていた。
その中で緒方と夫婦のすれ違いも解消したりも。
童子の想いも語られたりもして、そこで緒方は考えることになったりも。

迷家荘の近くに引っ越してきた母と娘。
娘の静香はさとりの力を持つ少女だった。
先天的なものではなく、後天的に現れたものらしい。
父親もさとりの力を持っていたことがあったらしいけど、
遡るとさとりに繋がる家系だったらしい。
そういう家系なら先祖返り的な感じで先天的に持ってても不思議はないけど、
何で後々になって現れるような感じだったんでしょうかね。
きっかけが何かあるのかねぇ。

雪女との素敵な話もあったりしてよかったですね。
危険な存在として有名ではあるけれども、今回現れた雪女はとても優しい女性だったようで。
だからこそ、静香は助けてあげたかったわけで。
でも、あまりにも危険なことしてましたよね^^;
本当に死んでもおかしくなかったよなぁ。

そんな雪女のおかげで素敵な朝を和紗とともに見ることが出来たりも。

最後はぬらりひょんの百鬼夜行の話。
全ては静香のためのこと。
で、その中で童子がかなり無茶なことをしたりも。
律が化けてたのなぁ、と。
妖狐と一緒に高天原に行ってるって言ってたから完全に頭から抜けてた^^;

でまぁ、ぬらりひょん自身のためでもあったわけで、
長く生き過ぎたということだったらしい。
そのついでに子孫の抱えていた問題を、ということだった。
まぁ、どっちが先かはわからないところですけどね。

ということで、緒方が中心となって戦になってもおかしくなった状態から、
どうするかを重役を集めて話し合った。
やっぱり童子が上手く事を運んだりもしましたけど、
そこで二人は本気でぶつかったりも。

緒方と再会するまでの童子は確かに座敷童子という役目を嫌っていた。
でも、緒方が来て半分背負う、と言ってくれたことで、今は全く違う。
そのことを緒方は知らず、ずっと負い目に感じていた。
そのすれ違いを互いに本音をぶつけあって家族に。

さらに緒方は自分が座敷童子だった頃に一緒に遊んでいた人とも再会することに。
現市長がその人だった。
幼い頃、彼は座敷童子に助けられていたらしい。
その関係は座敷童子というものがどういうものかを話すくらいだった。
緒方は覚えていないものの、市長の気持ちがこれでもかと伝わってきて、
思わず涙を流したりも。
そんなかつての親友の存在があったことで、思い切ったことも出来たりしましたね。

しかし、蘇民祭。
あれって、妖怪だらけの祭りになっていたわけでしょ?
そこに人間って緒方だけだったわけでしょ?
誰かに見られてたらえげつないことになってたんじゃ?w
妖怪の割合は大きかったから多少は見えたでしょうけども、
それでも、って感じですよね^^;

静香の父親は自我を失っていたわけですけど、再会出来ただけで十分だったんでしょうかね。
自我を失っていてもわかっていない、というわけではなかったようだし。

その後、緒方と童子は最後に落ち着いてまた話をしたりもして。
父親の形見の時計を童子に渡したり。
緒方にとってはいまいちピンと来ないものだったんでしょうね、ずっと。
でも、童子はそうじゃない。
というか、緒方にとっては両親は伯父夫婦でしょうね。
これからでも十分遅くないですし、もっと距離が近づくといいですけどね。
童子たちという別の家族がいても、育ててくれた二人も家族に違いないわけですしね。

ということで、最後は賑やかな感じで終わりましたね。

ところで、印象に残ったのは、
牛王が統司さんに妖怪としての名前である鬼若丸を名付けたこと。
その牛王の正体は幼名を牛若丸とする有名な人。
ということで、牛王にとって鬼若丸という名前は思い入れの強い名前になりますよね。
その名前を統司さんにつけたのは何でなんだろうかと気になった。
牛王の側にいつもいるということはそれだけ信頼しているというのはわかるけれども、
統司さんが生きていた頃に何かお世話になることがあったりしたんでしょうかね。

まだまだ色々な話を読みたいですし、続編が出ることを楽しみにしたいです。

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