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想い出の色、あなたに残します/渡来ななみ(著) 読了

想い出の色、あなたに残します/渡来ななみ(著)電撃文庫の方がつまらなかったので心配していましたが、
「天体少年。」に負けず劣らずないい作品でした。
これで終わってもそれほど気にはならない終わり方でしたが、
あとがきの感じですと続きを考えてるらしいので楽しみにしたいですね。

てっきり訪れる人目線で話が進んでいって、
研究員の話が大筋でって感じがかと思ってたんですけどね。
最初の話の女性が語り手となって彼女の成長の話になっていたので
意外な感じでした。
でも、それがよかったです。
個々の話としては意外な展開はなかったですけど、
安心して読めていた感じがあるかな、と思います。

続編があまり間があかずに出ることを待ちたいですね。
しかし、何で電撃文庫の方はあんなことになったのか^^;

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
たましいの存在が確かになり、抽出出来るようになった世界の話。
空に還るときは透明なたましいも人工的に抽出した場合は、
想い出によって色がつく。

そんなたましいをめぐる話。

みさきの話はそういう展開だろうなぁ、と思って読んでましたけど、
思わずウルッときそうになりましたね。
青年研究員とたましいについての話をする中で手術をうけることを決めたものの、
生きることの意味を見つけることは出来ないでいた。
そんな彼女は研究所に残って手伝うことに。

そんな中で出会ったのは母親のたましいを探す少女・茉莉だった。
すごくしっかりした子でしたね。
子供らしい部分もあるのはあったけど、それよりもやっぱりしっかりしてる、
という印象が強かったですね。
大人二人が彼女に救われていた、というのもありますしね。

そして、ピアニストの降。
素の彼の方がきっと魅力的だと思うけどねぇ。
たましいの色が変わる、というのは茉莉の話で出てきたわけですが、
そちらとは違う事情で変わったたましいの色。
それはみさきが気になっていたたましいの色の意味を知ることになる。

深い青は悲しみ。
そして、空に還りたがっている。

その理由については誰にもわからない。
たましいが喋ることはないから。
みさきが言うように人は綺麗なところばかりではないのでしょうけど、
その人の純粋なところでの反応だろうし、大切な人を思って遺したたましいは
きっとその人のためになる道を示したくて色を変えているんだと思いますけどね。
まぁ、綺麗に考え過ぎなのかもしれないけど。

というわけで、降は次に進むために大切な人との別れを決めた。
空に還る時、たましいは元の色で光り輝いた。
別れを伝えるように。

降はこれからどう歩いて行くのでしょうかね。
というかまぁ、野ばらとの関係がどうなるのか、ってことですけどね。
友達としてしか見てこなかったわけですけど、
次に進むことを決めた今、どう映っているのやら。
変化するのは早いのかゆっくりとなのか。
その時の野ばらの反応も気になるところですね。

青年研究員が誰かは最初からわかりきってましたが、
抽出したたましいとの繋がりはそのまま残ってるものだったんですね。
というか、彼の場合ではたましいの方が本人というのが正しいような状況なんだろうけど。
そんな彼がどうしてそうなったのか、というのを続編では描くことになる、
ってことでいいのよね?
その時にはまた繋がった三人が集まるのかな。
そちらのほうが気になるところです。
みさきも手術が上手くいってると信じたいですね。

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