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南都あやかし帖~君よ知るや、ファールスの地~/仲町六絵(著) 読了

南都あやかし帖~君よ知るや、ファールスの地~/仲町六絵(著)表紙の下部分にいるあやかしが怖い感じだったので、
もっと危ない状況になるのかと思っていたのですが、
そういうのはほとんどなく、
「からくさ図書館来客簿」のように優しい感じの話でしたね。
で、メインの組み合わせも似ていることもあって、
似た雰囲気があるなぁ、と思いながら読んでいましたが、
こちらを書いたことで「からくさ図書館来客簿」が生まれたそうです。

というわけで、今作もすごく好きですねぇ。
「からくさ図書館来客簿」は現代の話だから
あまり歴史云々気にしてなかったんですけど、
こちらは中世の話になるのでどうだろう、
と思ってましたけど、すごく読みやすくてよかった。
途中にあったコラムも面白かったです。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
天竺ムスルって実在した人だったのなぁ、とコラムを読んでビックリしました。
さすがに架空の人物だろうと思ってました^^;

天竺ムスルという天竺からやってきた青年と
借銭の代わりにやってきた葉月の物語。

天竺というのはインドのことではなく、
明よりもさらに西側の国のことで説明するのがめんどくさくなって、
ムスルの父親が天竺という苗字にしたらしい。
その父親の行方がわからないままなのが気になりましたね。
母親のところには連絡がいったらしいから生きてるということですけど、
どこで何をしてるんだろうかね。

妾の子として生まれた葉月は外の世界をあまり多く知らない子みたいですね。
新しいものに興味津々でよかった。
怖さもあるのに、興味や嫉妬やらの方が強い。
でも、見る目もある。
ムスルのことに惹かれるのも大人の男の人との接点がもともと少なかった、
というのもあるでしょうね。
葉月は別の人生も本当に色々とあったと思う。
けど、ムスルとの出会いはより世界が外に広がるいい出会いでしょうね。

いつ葉月は自分のこれからの答えをムスルに伝えるのでしょうかね。
その時のムスルの反応も気になりますねぇ。
その後については一話の最後に書かれていて結ばれる、というのはわかっていますけどね。
子宝にも恵まれて幸せだったんだろうなぁ。
妖術については基本的なことは教えてもらえたのでしょうかね?

最初の話は刀は贈った相手がとんでもないことになってるけど、
これはよかったのか?^^;
刀のせい、というわけではないと思いたいけど。

墓所の法理。
そんなものがあったんですね。
そのせいで罪のない人が殺される、というのはひどい話ですね。
報いはすぐに受けてましたけども。

「からくさ図書館来客簿」の続きは書かれてるそうなので、
発売が楽しみですねぇ。


サイドストーリー
「ファールス風青菜の煮込みと神仏のいたずら」

もっと面倒なことになってるのかと思ったわけですが、
伎芸天が間に入ったことでいたずらの範囲ですんだんですね。
もっと悪い神様になっちゃってんのかと思った。
で、葉月が随分とムスルの扱いに慣れた感じの変化がいいですね。

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