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推定未来―白きサイネリアの福音―/間宮夏生(著) 読了

推定未来―白きサイネリアの福音―/間宮夏生(著)前半の君島がメインとなる話と
後半の如月のことがメインとなる話。

もうちょっとストライカーという犯罪予報のシステムを
利用して話が動くのかと思っていたんですけど、
そういう展開ではなかったので少し残念だったかな、と。
システム自体はまだまだ実験途中というか、
組織にまだ認知されていないために実践投入ができてない状況。
そんな中でそのシステムを扱う犯罪未然防止対策係にまつわり人たちの問題であったり、
新たに配属された君島の話で物語が進んでいく。

少し物足りない、というか、後半の展開の仕方を前半でもしていてくれたら、
もうちょっと楽しめたかな?という感じかな。
悪くはなかったです。

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以下、ネタバレ含みつつ感想続けます。
犯罪による犠牲者を一人でも減らすために。

理不尽な犯罪によって両親を亡くした君島。
そんな彼が配属されることになった犯罪未然防止対策係は
捜査一課では嫌われものの部署だった。
そうなったきっかけは倒れそうになった彼女を助けたことに始まる。

眉唾ものの部署。
けれど、いざ参加してみると信頼せざるを得なかった。
そうさせたのが若き係長の如月の存在だった。

そんな彼女とともに行った実証。
システムで70%を超える予報を出した事案への対処。
そんな中で君島が再会した親友。
今の君島があるのはその親友のおかげなわけですが、
その親友が犯罪に関わってしまいそうに。

親友は立ち直ることが出来るのでしょうかね。
人を殺す前に止めることが出来た、というのは大きいことでしょうけど、
それでもそこまで考えてしまった気持ち、というのは抜けないのでしょうね。
それが自分を苦しめることになるんだろうなぁ。

自分がこうしてもらったから、という気持ちがあっての後半なわけですけど、
何かいまいち盛り上がりに欠けた気がする。
もう少しコンパクトにして話の展開を早くしてもよかったんじゃ?
という印象があったかな。

話としては如月の事のほうがメインなわけですが、
こちらは最初から君島が地道に足で稼いだもの、
という至って普通な感じの刑事ものに。

如月の過去を知ろうとした君島に、
何故知ろうとしているのかと問うたお祖父さんの栄吉さん。
君島の答えに彼に昔話をし、ヒントを与えた。
そして、調べていくうちに見つかっていくわずかな矛盾点。
それを解きほぐす仮設。

オチは予想通りという感じで。

ただ、栄吉さんが目を覚ましてからどうしたのか気になるわぁw
歳の差なんて物ともしないのかねぇ。
それとも相手の好意に気付いていたとしても、
いざ真正面から向けられるとどうなるんだろうねぇ。

ただ目の前の如月を支えることを誓った君島。
これからの二人はどうなっていくのでしょうかね。
ミゼンがどうなるのか、というのは話の流れであまり興味がなかったかなぁ。
犯罪予報という設定があったのに、あまり活用しきれてなかった気がします。
ちともったいなかったかな、と。


サイドストーリー
「確定過去 ~如月美姫の覚悟~」

二人が出会うまでの如月目線での話。
意外と脆さはずっと出ていたんだなぁ、というのを感じましたね。
気持ちを事あるごとに引き締めていたようで。
すっ転びそうになったのも緊張からってことだったってことなんかな?


内容とは関係ありませんが、書き下ろし短編の掲載方法がやっと変更されましたね。
随分前に掲載方法を変えてもらえないかと問い合わせたこともあったんですが、
今回の変更でスマートフォンでも読めるようになりましたね。
ずっと更新のないソフトウェアをインストールさせられるのが、
納得出来なかったんでね。
縦書の方が読みやすい、というのはあるけれども、利用しやすくなってよかった。

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