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透明人間の作り方

透明人間の作り方/増田英二(著)週刊少年チャンピオンにて「実は私は」を連載中の増田英二さんの
2010年に短期集中連載された作品。
書き下ろしの2ページが追加されてます。

「実は私は」の6巻と2冊同時発売。

「実は私は」のアホな子たちの賑やかな話とは全く違う話。
あのノリを期待して購入するとギャップでビックリするんじゃないかと。
こういう話もあるから、アホな話がまた楽しめるようになるんですよね。

しかし、2010年の連載だったんですね。
単行本化はとっくにされてると思ってたんですが、
まだだったんですねぇ。
今だから買ったのでタイミングとしてはよかったんですけどねw

退屈な毎日。
その中でとうとう耐え切れなくなった結果の暴力を振るってしまった真二。
そして、そこに送られてきた1通のメール。
透明人間の作り方。
メールに返信すればそれが出来てしまう。
だったらしてみろ。
返信した彼に起こるのは。

徐々に記憶から消えていくことだった。
まずは写真が。
そして、自分との関係が薄い人の記憶からなくなったいく。
記憶が微かに残り、急いで向かっていた大切な人・加奈からの記憶からも消えていく。

残ったのはメールを送ってきた同じ透明人間のミキだけ。

失ってから気付くこと。
それでは遅すぎること。

彼の前で何かを待ち続ける加奈。
記憶を失っても思い出の場所に通い続ける。
毎日毎日、ただ一人で。

真二は声がたとえ届かなくても語りかける。

その姿にミキは言う。
透明人間から戻る方法はない。
でも、加奈を透明人間にすればいい。
そうすれば会うことが出来る。
誘惑。
けれど、真二はそれを選ばなかった。
そんなことをしても加奈は笑ってくれないから。

その言葉にミキは真二のそばを離れていく。
自分の隣にはふさわしくない。

そして、真二はいつものように届かない声をかけに加奈の隣に。

けれど、そうならなかった。
透明人間から戻る方法。
それは居場所を見つけること、それに気付くこと。
自分の帰る場所、それが居場所。

真二にとってその居場所は加奈のそばだった。

そして、ミキの正体が明かされる。
透明人間たちに迎えられたミキは彼らに声をかけられる。
弟さんに会えたんですね、と。

ミキもまた希望をもらっていた。
その相手が真二だった。
だからこそ、ミキは加奈のことを諦めさせようとしていた。
でも、真二はミキと違った。
自分を、自分を大切に想ってくれている人を捨てきれなかった。

そんな物語の真の結末。
ミキの帰りを待つ二人。
真二がミキにとっての帰る場所となったみたいですね。
ミキの表情が見えないのがいいなぁ。
真二の笑顔に対して、複雑な顔してそうだなぁ。
素直には笑えないながらも笑顔では応えてそうだけども、
泣きそうな笑顔、ってところでしょうかね?

本当に久しぶりに読みましたが、一気に読むとまた面白いですね。
引き込まれるストーリーですごく好きだなぁ。
かなり覚えてたことにもちとビックリw
連載で引っ張られることで次はどうなるの、とドキドキするのもよかったですけどね。
そのドキドキ感がこの話にはすごく合ってましたからねぇ。
悪い方にしか考えられない展開だったわけですが、
最後には笑顔で。
やっぱり笑顔で終われるっていうのはいいですね。


「実は私は」もしくは今作の帯についているパスワードを使うことで、
WEB上で「幽楽町へようこそ」という単行本未収録の読切作品が6月6日まで読むことが出来ます。
こちらは優しい話ですね。
こっちはほとんど覚えてなかったです^^;


2冊購入すると複製原画に応募することが出来るわけで、
どうしようかと悩み中。
応募するだけしてみようかなぁ。
「実は私は」の方は帯のイラストなんだろうか?
茜の大群だとあまり惹かれないんだが^^;

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